埼玉・千葉・神奈川の中古マンションが価格下落

埼玉・千葉・神奈川の中古マンションが価格下落

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10月15日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、東京都外の中古マンションの価格下落について意見を交わした。

都心マンションは、もともと庶民が住まない場所じゃないですか

埼玉県や千葉県、神奈川県で中古マンションの価格下落が鮮明になっている。

高騰が止まらない東京都心の物件とは対照的に周辺3県は前年同月比では10カ月連続でマイナスとなって、在庫物件も過去最多に積み上がった。

東京都心でのマンション相場の高騰を背景に、周辺エリアの所有者も強気の値付けで売りに出したものの、好立地でないと簡単には買い手がつかない状況になっている。

さらに新築物件が近くで供給されれば、中古マンションは魅力がかすむ。

(寺島アナ)「埼玉・千葉・神奈川の中古マンションの価格の下落。田中さん、これはどうご覧になりますか?」

(田中氏)「東京23区エリア、特に湾岸地域とか新しいところの新築マンションブームが依然として顕著ですけど、そこら辺に集中して住民の移動が起こっていて、埼玉・千葉・神奈川県の中古マンションが過剰になって、高齢化が進んで住民がいなくなっているエリアが目立ってきています。新たにそこに人が住むかというと、もっと働く場に近いところを好む人たちが増えていて、引退してからも都内の方が社会保障や病院への移動が簡単なエリアに移ろうとする意欲が強く、かつてのニュータウン系の中古マンションの在庫過剰に表れているのかな?と思います」

一方、東京都心の中古マンションは価格上昇の勢いが止まらない。東京カンテイの高橋雅之主任研究員は「ローンを組まずに、キャッシュで買う人たちが多く、金利動向に左右されにくい」と話す。

東京23区の中古マンションの2024年8月の平均希望売り出し価格は、専有面積70平方メートル換算で7750万円。前年同月比10.2%と高い上昇率になった。特に人気の都心6区(千代田・中央・港・新宿・文京・渋谷)は22.3%高の1億2756万円と、多くの人には手の届かない価格になっている。

(寺島アナ)「田中さん、東京都心のマンションの価格はすごいですね」

(田中氏)「ただ、“多くの人の手に届かない価格になっている”といっても、千代田・中央・港・新宿・文京・渋谷に住もうとする人たちを想像してみてください。昔から多くの人が住む必要のないエリアですよね?こういった記事を書く人たちは“バブルで庶民の手が届かない住宅価格になってしまいました”とか書きますけど、元々あまり庶民が住まない場所じゃないですか。そこを取り上げて一体どうなんでしょう?むしろ本当に庶民が住みたいなら埼玉・千葉・神奈川のかつてのニュータウン系はもれなく安い中古マンションがありますから、そちらにお住みくださいとしか言えないですよね?」

(寺島アナ)「“夫婦で働くパワーカップルが二人で合わせて都心のマンションを買う”と、ちょっと前までは言われていましたけど、利上げになってくると利息が馬鹿になりませんからね」

(田中氏)「これから下がるよりも上がっていくのは間違いないですからね。キャッシュを持っている引退世代が一括で買うのがあるんでしょうけど、この動きがどこまで続くのか注目しています」

 

〈出典〉
中古マンション、都外で売れず 価格高騰・金利上昇の影 | 日本経済新聞 (https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB094AG0Z00C24A9000000/)

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