郵便料金30年ぶり値上げ実施へ 定形封書は84円から110円に 藤井氏「ちょっと高すぎですよね」
9月26日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏と寺島尚正アナウンサーが、郵便料金の値上げに関するニュースについて意見を交わした。
藤井氏「30年前とCPI(消費者物価指数)を比べたら、だいたい10%しか変わっていない」
郵便料金の値上げを柔軟に認める制度の検討が始まった。総務省は25日、新制度を話し合う会合を開いた。硬直的な料金規制は民営化後の日本郵便にとって、経営の自由を縛る足かせとなっていた。もっとも、郵便の需要減は止まらず、値上げだけで慢性的な赤字は解決できそうにないとも見られている。
日本郵便は10月1日に25グラム以下の定形封書の料金を84円から110円に改める。物流コストの上昇などが理由で、値上げは消費増税時を除き30年ぶり。この値上げについて総務省が審議会に諮問したのは2023年12月で、値上げの実施に1年近くかかっている。
郵便料金は2007年の郵政民営化後、基本的には届け出制になっていたが、25グラム以下の封書は国が上限を定めている。国民生活への影響が大きいのが理由だという。
日本郵政の増田寛也社長は8月の記者会見で「環境変化に対して柔軟に料金を設定できる制度が望ましい」と語った。郵便事業に公共的な側面はあるものの、燃料や人件費の高騰を経営努力で補いきれない現状があると強調する。
今の郵便法では料金について「国民生活における役割の重要性、国民の負担能力、物価その他の事情を勘案」して上限を定めているが、基準が曖昧で議論に時間がかかる問題があるという。
寺島アナ「主要先進国では頻繁に料金を改定しているということですが、25グラム以下の封書、国が上限を定めている。これは藤井さんはどうお考えですか?」
藤井氏「礼文島にいようが与那国島にいようが同じ料金で、明らかに利用者負担の概念からしたら不当に安いところはありますよね。『礼文島から与那国まで84円か?』と。でも84円なんですよね?」
寺島アナ「84円です」
藤井氏「素晴らしいと思いますけどね。それでは厳しくなってきたんでしょうね。ちなみに30年ぶりに改定っていうことで、それが84円から110円だとしたら、それは30%くらい変わってるじゃないですか。で、30年前とCPI(消費者物価指数)を比べたら、だいたい10%しか変わっていないんですよ。だからちょっと高すぎですよね」
寺島アナ「そうなんですねぇ」
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