【インタビュー】ハナコ・秋山寛貴が語る「チャレンジ」。ラジオ、ダンス、アクション、“コントの原点”の隣でリアクション…挑戦の先に描く夢
昨年の春にリニューアル&パワーアップし、月~木曜の深夜に生放送でお届けしている『レコメン!』。今回は同番組の火曜日パーソナリティを担当するハナコ・秋山寛貴さんに、「チャレンジ」をテーマにお話をうかがいました。
※こちらは文化放送のフリーマガジン「フクミミ」2024年10&11月号に掲載されたインタビューです。
特技から始まった「10万円」の行方
─ 2023年の春に『レコメン!』火曜日パーソナリティに就任してから約1年半が経ちましたが、感触はいかがですか?
秋山 お喋りはあまり得意なほうではないんですけど、この『レコメン!』火曜日の時間は大好きですね。自分にとっての癒しの空間というか、のびのびやらせてもらっています。
─ これまでの放送で思い出に残っている企画などがあれば教えてください。
秋山 いま真っ先に浮かんだことがあるんですけど、ちょっと言いたくない気持ちもあるんですよね(笑)。いや、何かというと、リスナーとの対決企画で負けて、自腹で一万円札を手渡したときのことは忘れられないですね。
もともとは特技を披露する企画があって、僕がうどん屋さんでアルバイトをしていたときの「玉取り」という作業を紹介したんです。「玉取り」というのは、うどんの麺の1人前の分量が二百数十グラムって決まってるんですけど、秤を使わずに手の感覚できっちり1人前の分量を掴み取る作業のことでして。それを久しぶりにラジオブースでやってみたらできたので、『レコメン!』初代パーソナリティ・レコメンダーK太郎さん(砂山圭大郎アナウンサー)の頃の企画にちなんで、リスナーと対決して負けるようなことがあれば賞金をお支払いします、と。
その対決企画でリスナー4人にK太郎さんが加わった5人と対決して負けて、1人2万円ずつ、総額10万円を失ったんです(笑)。ただ、そのおかげというか、そこから番組の中で「10万円を取り戻そう」という流れになり、賞金が出る公募企画にどんどん応募するという企画が生まれて、文化放送の『ラジオCMコンテスト』をはじめとして、いろいろと面白い経験をさせてもらいました。
─ 『ラジオCMコンテスト』では秋山さんの作品が準グランプリに輝きました。
秋山 上出来も上出来、めちゃくちゃうれしかったですね。しかも、準グランプリの賞金が10万円だったので、結局、最初のリスナー対決で失った10万円がちょうど返ってきたことになりました(笑)。
できなかったことができるようになる「楽しさ」
─ 『レコメン!』で一人でのパーソナリティを担当することは、ある意味、秋山さんにとっての一つの「チャレンジ」だったのではないかと思うのですが、最近の「チャレンジ」として記憶に新しいのは『FNS27 時間テレビ』(フジテレビ)でのダンスパフォーマンスではないでしょうか。
秋山 そうですね。『新しいカギ』(フジテレビ)のメンバーが一人ずつ、本気で青春をダンスに捧げている各高校のダンス部に混じって戦うという「カギダンススタジアム」という企画で、僕は三重高校のダンス部の皆さんと一緒に2024年の夏を過ごしました。
─ 『27 時間テレビ』でのダンスを拝見したとき、前回の『フクミミ』のインタビューで、特技として「どんな運動でも、フォームだけは綺麗に再現できる」ということを挙げていたのを思い出しました。この特技はダンスを練習する際には発揮されたのでしょうか?
秋山 苦手ではないかもという感覚はありましたが、「発揮できました!」というほどの手応えはありませんでした。というのも、ダンスの動きを教わるときに感じたのは、「ダンスを長年やってきたからこそ動く体のパーツがある」ということでした。フォームはある程度真似することができても、例えば、体のそれぞれの部位をバラバラに動かすという「アイソレーション」をやろうとしたとき、「首をこういうふうに動かします」と言われても僕には絶対に動かせないわけです。「パーツをちゃんと動かせなければ、本当のダンスの動きにはならない」ということを思い知りました。
でも、楽しかったですね。練習を続けていると、できなかったことができるようになる。「なんて気持ちがいいんだろう!」と思いましたね。
あと、反響がすごかったですね。放送直後からインスタグラムを中心にメッセージが届き続けて、読んでも読んでも終わらないという感じでした。「あれを見て踊りたくなりました」とか「ダンス教室を予約しました」とか、観てくださった方のチャレンジするきっかけになれたのがすごくうれしかったです。
「アクション」と「リアクション」を夢見て
─ 秋山さんとして今後また何かにチャレンジするとしたら、どんなことに挑戦してみたいですか?
秋山 また「動き」に関係することなんですけど、アクションシーンをやってみたいですね。映画をよく観るんですけど、『ベイビーわるきゅーれ』という作品で阪元裕吾監督が撮っているアクションシーンが大好きなんです。なんというか、僕は本当のケンカのことなんて分からないですけど、「本当のケンカっぽい」というか。派手な殴り合いだけじゃなくて、延々と間合いの取り合いを続けたり。本当にケンカをする二人が対峙したら、こういうアクションになるんじゃないかなと思わせるようなアクションなんです。それで「阪元監督がアクションを仕込んでくれないかな」という妄想をしてしまったので(笑)、ある種のラブコールとして言わせていただければと。
─ 実現することを楽しみにしています。
秋山 もっと実現度が遠いものも言っていいですか?
─ ぜひお願いします。
秋山 昔から夢として言い続けていることなんですけど、やっぱり僕のコントの原点でもある『Mr.ビーン』のローワン・アトキンソンさんのリアクション相手をやってみたいですね。僕のツッコミは「なんでだよ!」という感じではなくて、Mr.ビーンの隣にいる「えっ…」ってなっている人とか、咳払いをしている人とか。
─ 困惑していたり、迷惑がっていたりする人のリアクションですね。
秋山 そうですね。あれを、原点であるローワン・アトキンソンさんの横に並んで、やってみたいなと。それがチャレンジというか、夢ですね。
ハナコ第8回単独公演2024『そのうち』
今回はメンバーの故郷である秋田・岡山でも凱旋公演を開催。
近未来風キービジュアルで印象を新たにし、コント師として、タレントとしてさらに進化したハナコをお届けします。
ぜひ会場まで足をお運びください。
【秋田】あきた芸術劇場ミルハス 中ホール 11月9日(土)開場 15:00 / 開演 15:30
【岡山】おかやま未来ホール 11月17日(日)開場 16:00 / 開演 16:30
詳細:https://www.watanabepro.co.jp/information/hanaco_SONOUCHI_2024
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Profile
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1991年生まれ、岡山県出身。2014年にお笑いトリオ「ハナコ」を結成。『キングオブコント2018』優勝。2024年7月、自身初のエッセイ『人前に立つのは苦手だけど』を上梓。
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この記事の番組情報
レコメン!
月曜〜木曜 22:00〜25:00
月曜日は駒木根葵汰、火曜日はハナコ・秋山寛貴、水曜日は矢吹奈子、木曜日はM!LKのリーダー・吉田仁人が担当! Z世代の「好き」にもっと寄り添い、「好き」を拡げ…