台風10号、熱帯低気圧に変わりましたが、関東は引き続き土砂災害に警戒を!

台風10号、熱帯低気圧に変わりましたが、関東は引き続き土砂災害に警戒を!

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(図 気象庁HPより)
毎週日曜朝5時5分からお送りしている「防災アワー」

動きの遅い台風10号
8月29日(木)に鹿児島県薩摩川内市に上陸し九州を縦断。30日~31日にかけて四国を横断し、9月1日午前、紀伊半島沖でほぼ停滞していましたが、1日正午に熱帯低気圧に変わりました。
熱帯低気圧に変わっても、持っている雨雲は変わりませんし、関東には活発な雨雲がかかっています。

これまでに記録的な大雨が降っています。少しの雨でも災害が起こりやすくなっています。
引き続き、土砂災害などに警戒してください。

総務省消防庁によりますと、これまでに6人が死亡、ケガ人は125人にのぼっています。
浸水などの被害にあった住宅は、静岡県で500棟を超え、大分県でおよそ250棟など、併せて1080棟に及びました。
台風の動きが遅いので記録的な雨量となり、被害も甚大、影響が長引いています。

8月27日からの総雨量は、静岡県伊豆市で942ミリ、宮崎県えびの市で911ミリ。
関東地方でも72時間雨量で、小田原市で526ミリ、八王子市で431ミリなど、観測史上1位を更新、8月1カ月分の2~3倍の雨量となっています。
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関東甲信地方では、きょう1日夕方にかけて土砂災害に厳重に警戒し、明日2日の明け方にかけて土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に警戒・注意してください。
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先週8月28日(水)には鹿児島県に暴風・波浪・高潮の特別警報が発表されました。

台風による特別警報は、令和4年9月の台風14号で鹿児島県に出されて以来で、4回目。
交通機関も大きな影響を受け、仕事や夏休みの予定の変更を余儀なくされた方もいらっしゃったと思います。

今後も台風や秋雨前線がらみの大雨シーズンは続きます。
あらためて備えを確認しておきたいですね。

さて、今日の「防災アワーはちょうど1カ月前に取材に伺った山形県酒田市の様子をお伝えしました。

避難所に身を寄せていた被災者の男性は「自宅の裏が山で、土砂崩れで3分の1がつぶされた、もう住めない。空きアパートや仮設住宅などに早く移りたい」と話していました。
酒田市は、民間の賃貸住宅を応急仮設住宅として200戸程度を提供する方針で、8月20日に申込が始まったということです。

JA庄内みどりの総合企画部 若木吉尚部長によると
管轄する田んぼのおよそ7割が浸水や土砂流入などの被害にあったということで、被害の大きさや来年の作付けについても心配されていました。

今月上旬収穫予定ということですが、農機具が浸水してだめになった高齢の農家さんの中には離農も考える人もいらっしゃいました。
新たな設備投資も難しいということです。

温暖化の影響もあり、今後これまで考えられなかったような大雨災害も増える可能性もあります。
乗り切るための備え、河川堤防の工事などは国の事業になります。

「川をなんとかしてほしい」という声は被災地を取材する度に聞かれますが、全ての地域にできるものなのか…。
費用も時間もかかり、簡単には解決できない問題です。

気象予報士 防災士 都庁・気象庁担当記者 伊藤佳子

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