あのPRは、なぜ響くのか?「広報・プロモーションと共感力の関係とは」

あのPRは、なぜ響くのか?「広報・プロモーションと共感力の関係とは」

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様々な社会課題や未来予想に対してイノベーションをキーワードに経営学者・入山章栄さんが色々なジャンルのトップランナーたちとディスカッションする番組・文化放送「浜松町Innovation Culture Cafe」。

2024年5月27日、6月3日の浜松町Innovation Culture Cafeは、「広報・プロモーションと共感力の関係とは」をテーマに、株式会社katsura・横濵桂子さんとリスト株式会社・社長室次長の田尻有賀里さんをお迎えしました。今回の放送は、お話の進行はたがえみちゃんです。

田ケ原:広報とプロモーションの違いについて田尻さん、教えてください。

田尻:一般的に広報とは、お金を使わないで認知を上げる方法で、プロモーションはお金をかけた広告等で認知を上げて商品を売るような活動です。ベンチャー企業だと一人の担当者が広報とプロモーションを兼務することがあるんですけど、全く性質が違うので、両方スペシャリティを持った方っていないんですよ。広報の場合、長期的にブランドの認知を高めるので漢方薬的な性質がある一方、プロモーションはお金をかけてすぐに結果を出すという考えがあるので、どちらかというと薬に近いと言われますね。

田ケ原:横濵さんは、PR広報をされていますが、その辺どう思われますか?

横濵:私は、もともと芸能マネージャーをやっていて広報をやっていないんです。マネージャーって、スケジュール管理と現場の付き人だと思われがちですけど、私が定義するマネージャーは「プロデュース業務」まで行って売り込んで、その人と一緒に「あそこを目指そう」というところで、一緒にできる人を指しています。お金をかけて、番組や動画を作るのではなく、その人を魅力を理解してもらって一緒に番組やコンテンツの提案をして、自然な形で売り込んで媒体に出したいんです。そういうところを考えると、田尻さんのお話では、私は広報に近いんだなって思いました。

田ケ原:今、経営者の方はどういったところで、広報・PRの力を借りたいと思われるんでしょうか?

田尻:スタートアップって、そもそも会社名が知られていない、新しい物を作る会社が多いんです。市場の認知や出したものを売っていきたい、認知度がなくて採用ができないから採用広報をしたい。スタートアップは、そういった悩みが沢山あります。

田ケ原:一方、横濵さんは、「人軸」でPRをされていますが、どういった相談がありますか?

横濵:少し前まで、テレビがマスメディアの中心でした。テレビに出ると認知度が上がりますが、今は何に出て良いかわかんないなっていう方から、多く連絡を頂きます。私としては、その人の魅力が最大化するメディアに出したいので、例えば経済圏の方に知られたいなら、テレビのバラエティではなくて、WEB番組で深堀りした方が良いんじゃないか、もっと専門性が強いなら本の方が深く知っていただけたりと、考えます。そしてその本がきっかけでこういうラジオ番組に出させていただいて深堀りした方が、より理解してもらえるんじゃないかと考えて、どこが最大化できるかを私自身も考えています。

田ケ原:そういうブランドの作り方って変わってきていますよね。

横濵:最初にお話をするときに資料として見せるのは、テレビもバラエティ番組や密着番組、経済番組などがあって「あなたはどこに行きたいですか?」と可視化して見せてあげます。「バラエティに行けば行くほどネガティブな意見もありますよ」というと、みなさん「だったら私はここまでで良いかな」みたいなものを可視化します。突然「アナザースカイに出たい!」という方もいますが、「待って!まずは、あなたのアナザースカイを見てくれる人を増やす作業を考えましょう」というところから話しますね。

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本日のお客様
横濵 桂子さん
テレビ東京の子会社や、吉本興業の子会社で広報業務、所属タレントや作品のPR・プロデュース業務を経験。2012年より吉本興行でアートユニット明和電機をはじめとしたアーティストや文化人のマネージメントを担当されました。その後、株式会社QREATOR AGENTの立ち上げに携わり、落合陽一さんや椎木里佳さんなどのメディア露出PRを経て、株式会社katsuraを設立。現在はSHOWROOMの前田裕二社長や椎木里佳さんなどの文化人や起業家のメディア向けPR・マネージメントを担当。

田尻 有賀里さん
大学在学中よりテレビ番組の制作、レポーターなどを経験。卒業後、化粧品会社でのweb兼PR担当を経て、2007年にグリー株式会社にて広報機能を立ち上げ。5年間企業広報からイベントの運営、社内広報まで幅広い広報業務に従事され、東証マザーズ、東証一部と株式上場を経験。その後、マガシーク株式会社や、リノベる株式会社を経て、2018年、リスト株式会社に入社、広報部次長に就任。

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