「本当に深刻な問題なんですよね」認知症患者、2060年に645万人 高齢者の5.6人に1人
5月9日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏と寺島尚正アナウンサーが、認知症の高齢者数に関するニュースについて意見を交わした。
藤井氏「身体の寿命が伸びても、脳がついていってない」
政府は8日、認知症の人が2060(令和42)年に全国で645万人に上るとの推計を公表した。65歳以上の高齢者の17.7%(5,6人に1人)となる。予備軍とされる軽度認知障害(MCI)の人は632万人に達し、認知症との合計は1277万人で、高齢者の2.8人に1人に当たる。長寿化が進んで認知症の人の割合が高まり、介護サービス充実や予防・治療体制の強化が急務となる。
寺島アナ「これ決して他人事ではないわけですけれども、こういう数字が出てきましたね?」
藤井氏「認知症は本当に深刻な問題なんですよね。こういう現象になっている背景には色々あって、日常生活の中でチラッと申し上げましたけど、いわゆるコンクリートジャングル、近代化した社会の中では脳に対する刺激が少ないから、自然の中でいるよりも認知症になってしまうというリスクが高いという側面はあるとも考えられるのですが、最大の問題は身体の健全性と脳の健全性において、医療の進展によって身体の寿命が伸びているんだけど、脳がそれについていってないという現象とも言えるんですよね。これ深刻ですよ」
寺島アナ「長寿化が進むことで、介護の人手不足も懸念されているということなんですね」
また、前回の推計では、60年には850万人と推計したが、今回の調査で約200万人減った。二宮教授は、喫煙率の低下や生活習慣病の改善、食事や運動といった健康意識の変化により認知機能の低下が抑えられたと分析した。
寺島アナ「まぁ、未来は認知症の人がたくさん増えると聞くと『えっ、大丈夫かしら……?』って思いますけれども。推計では減少しているということなんですけれども……」
藤井氏「まぁ推計からは減少しているが増えてるっていうことですよね。昔はもっとひどくなるのかなと思ったけど、ちょっと増しちゃって思ったほどではなかったっていうことですね、これね。だからまぁ増えてるんですよね」
寺島アナ「増えてるのは間違いないということですもんね」
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