震災前の状態に戻しても現状は変わらない?東日本大震災の復興は「チャンスを見出す人が必要」

震災前の状態に戻しても現状は変わらない?東日本大震災の復興は「チャンスを見出す人が必要」

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3月11日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、月曜コメンテーターで経済評論家の上念司さんと番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、東日本大震災について意見を交わした。

補助金投入して事業をやっても、補助金が切れたらおわり

関連死を含めて2万2000人を超える死者・行方不明者を出した東日本大震災から、今日で13年となる。この1年で関連死は新たに10人増え、3802人となった。福島県の被災者を中心に依然約3万人が避難生活を送る。岩手、宮城、福島の3県の沿岸部と東京電力福島第一原発事故による被災自治体では、人口が震災前から約16万人減少した。高齢化も一層進み、コミュニティーの衰退などの課題に直面している。原発事故の帰還困難区域について、政府は復興拠点の避難指示を解除し、現在は7市町村に309平方キロメートル残る。

寺島アナ「日経新聞によると、岩手、宮城、福島の被災三県の42の市町村で、労働の中心的な担い手となる15歳から64歳の生産年齢人口は142万人となり、震災前から21万人減りました。生産年齢人口の減少は12.9%と、全国の減少率を5ポイント上回っています。政府は2021年度から5年間を。第二期復興創生期間として復興の総仕上げと位置づけますが、地域の再建や産業の復興を支える人手が不足していると。土屋復興大臣はきのうのNHKの番組で「故郷に帰りたい人だけではなく、移住者定住者をどう増やすか、魅力ある町づくりをどうするかは非常に大きな課題だ」と話し、対策を進める考えを示しています。 岩手・宮城・福島の生産年齢人口の減少、こういうことなんですね」

上念「このエリアの生産年齢人口減少のスピードは、震災が起こる前から他の地域よりもちょっと早いぐらいでした。過疎化してるからこそ、こういう原発ができるわけで、それがあの地震によって一気に進んだと言うことです。なので復旧復興と言いますが、前みたいに戻したところで、やっぱり全国よりも早く減っているという現状は変わらないわけです。補助金投入して事業をやっても、補助金が切れたらおわりでしょ。だから、そういうことじゃないんですよね。補助金は基盤整備には使えるけど、その先は移住者というかここにチャンスを見出す人を引っ張ってくるしかないかなと思います」

寺島「チャンスがなければいけませんものね」


「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~8時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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