「この稼ぎ時を逃してはならぬという感じです」海外で体を売る出稼ぎ日本人風俗嬢の実態を聞く
朝日新書の『ルポ 出稼ぎ日本人風俗嬢』を著したフリーランス記者の松岡かすみさんが2月26日の『大竹まことゴールデンラジオ』に登場。なぜ彼女たちは海外で体を売るのか?その実態を伺った。
大竹「今海外で売春する日本人女性が増えているそうですね。これはいつぐらいから起こってることなんですか?」
松岡「私が本の中で話を聞いた女性たちは、ここ5年から10年の間で出稼ぎを始めたという人たちで、コロナ禍でより増えたのでは、という見方もあります」
大竹「海外で稼ぐ理由は何でしょう?」
松岡「背景として大きく3つあると思ってます。1つ目は、日本の長引く不況で思うように稼げないという状況があると。そうした中で、日本で仕事をするより海外の方が稼げると、海外に目を向ける動きは、ほかの業界でも起こっていると思うんですけれども、風俗業界でもそれが起きていると。
それから、少し前まで性風俗の仕事は転落の象徴みたいな感じがあったと思うんですけど、それが少しずつ変わってきていて、性の売買が昔に比べて、もう少しカジュアルになって、結構たくさんの女性が働くようになっています。そうした中で働く人が増えて、稼げる層と稼げない層の二極化が起きてると言われてまして、国内でも稼いでいて、もっと稼ぎたいと上を目指す層というのが、海外出稼ぎに目を向けているのかなと思ってます。
3つ目が、やっぱりSNSはじめとした個人同士が直接的につながることができるテクノロジーの浸透です。一昔前までは、日本の風俗で働くイコール、特定の店に所属して店につけてもらったお客さんをこなして行くっていうのが一般的だったのが、SNSが出てきたことで、店を介さずともお客さんと直接つながってやり取りができて、個人として仕事を受けることができると。それで国内だけでなく、海外のお客さんともつながることが物理的に可能になっています。その3つが背景としてあるのかなというふうに思ってます」
大竹「一昔前は日本に出稼ぎに来るっていう風になってましたけど、もうそういうんじゃなくなって、日本の若者が外に出ると。その中で風俗も海外進出。で、こういう彼女たちは、ビザはワーキングホリデーみたいなので行くんですか?だって、これで稼ぎますって言ったら入れてくれるわけがないですよね」
松岡「そこが大きな問題で、やっぱり伏せて入国するわけです。つまり観光目的という建付けで入って中で働くと、これは違法行為になります。国によっては逮捕されるリスクもあるし、いつ摘発されてもおかしくないと言うことなんですけども、バレなければいい、というようなことで海を渡ってしまう女性たちっていうのが結構います」
大竹「どこの国が一番多いんですか?」
松岡「私が話を聞いた女性たちの話を総合すると、アメリカ、カナダ、オーストラリア、香港。この辺りが今手堅く稼げると言われているエリアです。
大竹「外国では日本の女性に対する、ちょっとした…なんて言ったらいいんですか?憧れ、違うな。神秘性、何かそんなのありますよね?」
松岡「そうみたいですね。多分、まだ海外で性風俗の仕事をしている日本人女性というのは、諸外国に比べると数が少ないということもあるようです」
大竹「ある意味、希少だと」
松岡「そうなんですよね。だからある人は『ブルーオーシャン』という言い方をしてたんです。需要がすごく高い、他に競争相手があまりいない、だからこそ今はもっと稼げる。この稼ぎ時を逃してはならぬというような感じです」
この後は、松岡さんが取材した女性の話を掘り下げます。トークの続きはradikoのタイムフリー機能でご確認ください。
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