パーティー券の裏金が大問題になった原因は?自民・政治刷新本部の「中間とりまとめ」を滅多斬り!
ヘビーリスナーには懐かしい、政治アナリスト伊藤惇夫さんによるニュース解説が復活!1月29日の『くにまる食堂』は、パーティー券裏金問題について伺った。
邦丸「くにまるジャパン時代、木曜日恒例でございました。伊藤敦夫さんの時事川柳です!」
『はあ、バツだ?みんなで言うぞ。秘書のせい?』
伊藤「今日は通常国会。普通、通常国会が始まると、まず総理大臣がこれから今年一年こういうことをやりますよと、施政方針演説をやるんですが、それが後回しになって、政治とカネの問題、いわばパーティー券裏金問題の集中審議をやってるところです。もう皆さんご存知だと思いますけれども整理しておくと、この問題は東京地検特捜部が総力体制で臨んだ割には、言っちゃ悪いですけど議員では小者が3人捕まったぐらい。あと派閥の場合は会計責任者、あるいは二階派の場合は二階会長の秘書まで起訴されたいうことになってるんですね。一番注目だったのは、おそらくこの5年間だけでも6億円の裏金を作っていた安倍派。これ実はね、私聞いてる話で言うと、20年以上前からやってたんですよ。」
邦丸「20年以上前?」
伊藤「おそらく森喜朗さんが会長の頃かな。ですから総額で言うと、おそらく20億円近くになるんじゃないかな、まあ時効があるけど。その幹部7人は全員不起訴になっちゃいました。おそらく多くのリスナーの方や国民は「なんであいつらが不起訴なんだ?」と憤激していると思うんですよ。ただし検察審査会にも告発が出ていますから、検察審査会で2回、不起訴不当という回答が出ると検察は強制的に起訴しなきゃいけなくなるんです。それがまだ残ってるわけですけどね。私が見て、この7人はほとんどが「秘書が秘書が」なんですよ。かつて「秘書が秘書が」って政治家が逃げまくってた時期があるんですが、まだやっている。この7人の中で一番気になったのは世耕さん。前自民党参議院幹事長という参議院牛耳っていた人ですよね。この人は、秘書が私に報告しないまま収支報告書の簿外で管理してたんだと、私は全く関与しなかったと、おっしゃっているんです。で思い出したのは、2006年に小沢一郎さんが「陸山会事件」という政治と金の問題で話題になった時、この人はSNSでこういうこと言ってるんですよ。会計システムをちゃんと立ち上げたと、秘書と一つ一つ質問しながら確認した上で収支報告書を作成していますと、そうやって提出していることがむなしくなってきますと。」
邦丸「世耕さんが言っているわけだ。」
伊藤「はい。むなしいのはお前だろうって話になりますよね。まあ政治家っていうのは、昨日言ったことと今日言ったことが正反対でもしらっとやってしまうわけですけどね。政治刷新本部っていうのを自民党・岸田さんが立ちあげて、『中間とりまとめ』というのが出て、今日はそれを受けて集中審議やってるわけです。まず『中間とりまとめ』を見た感想を言わせていただきたい。よく小手先って言葉がありますよね。これは私、小指の先だと思ってます。」
邦丸「手全体じゃないんだ。」
伊藤「指の先ぐらい。なんでそんなこというかというと、まずお話ししたいのは、今、蘇った『政治改革大綱』っていうのあるじゃないですか。あれは35年前にできたんですよ。政治家が値上がり確実の未公開の株もらって懐に金を入れて、濡れ手に泡だって大騒ぎした『リクルート事件』を受けて、今と同じように自民党に対してものすごい逆風が吹いて、それを受けて政治改革大綱を作ったんですよ。その時、僕もスタッフに入って。」
邦丸「当時、伊藤敦夫さんは自民党の事務方として政治改革を推し進めようという渦中にいたんですよね。」
伊藤「後藤田正晴さんとか伊東正義さんの下で仕事してたんです。あの政治改革大綱を守っていれば、こんな問題起きないんですよ。今回、岸田総理自身2つ、政治改革大綱に反したことやってるんですよ。」
このあと守られなかった政治改革大綱の要点をさらに掘り下げます!トークの続きはradikoのタイムフリー機能でご確認ください。
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