【第100回箱根駅伝】「全員で箱根を戦うことを一番大事にしたかった」青山学院大学・志貴勇斗選手 レース後インタビュー
第100回箱根駅伝。大会新記録で2年ぶり7度目の総合優勝を果たした青山学院大学には、登録メンバーから外れながらも主将としてチームを引っ張った志貴勇斗選手の献身がありました。
――今の心境は。
「メンバーに選ばれていない中でこうやって主将として、(襷を)かけさせてもらって、主将という立場で競技に出られなくてつらい部分もあったが、同期などが一緒に頑張ってきてくれたおかげで最後までやり遂げることができた。それが結果にも結び付いてくれてホッとした」
――12月28日のミーティングで監督から準優勝でいいよという話があったときに学生でも話し合ったようだが、そこは具体的にどのような感じでやったのか。
「監督が準優勝でいいよと言ったのは他の要素もあったと思うが、自分たちは優勝するのが1年生の時からの目標だった。4年生になったら優勝したいという気持ちがあったので、そこでメンバー外の人が話す機会を設けました。4年生の想いを話し合うことでチームにも一体感が生まれた。いい方向に進んでくれてよかったです」
――志貴さんが自らメンバー外の人に喋ってもらうようにしたのか。
「そうですね。全員で箱根を戦うことを一番大事にしたかった。そうするにはどうしたらいいかという点で、4年生が前に出て全員でやってきた経緯があるので4年生の想いを伝えることが、チームのまとまりが一番生まれると思ったのでそういう形にしました」
――どんな言葉が出たか。
「(メンバーから)漏れてしまっているので全員で頑張っていかなきゃいけないという話と、走るメンバーに想いと託す、といったミーティング。走らないメンバーも全員で頑張っていこうということと、走るメンバーはその思いを背負って頑張ってきてくれということ」
――今後の目標は?
「優勝を経験させてもらったので、この経験を活かしていきたい。自分は将来的にマラソンを目指していきたいので、この4年間青学で成長できたことを活かして実業団人生を頑張りたい」
――実業団での目標は?
「実業団でやるからにはオリンピックを目指したい。ただ、今の自分の状況からすると立て直すこと、自分の状態を戻すことが実業団に入ってからの課題。それを第一にして、そこから青学の100回大会の優勝したメンバーではないが、主将を務めていたことを今後の競技で示していければと思う」
――主将として学んだことは?
「チームをまとめることの難しさを感じた。当初はチームとしてガタガタで、どのようにまとめなければならないのか、ということで真の風通しの良さというのを大事にした。中途半端な関係ではなく、厳しいことも言い合えるけどもそこに縦や横の繋がりがしっかりあるようなチームを作りたいと考えた。夏合宿のミーティングを経て縦や横の繋がりは深まったと思う。チーム作りをしていく上で言いづらい状況がチームや組織の中で起こっているのはよくないことだと思うので、そこを改善できたことはよかった」
――夏合宿頃にチームがガタガタとのことであったが、何かあったのか?
「昨年の強い4年生が抜けてしまったことが一番で、競技面でも欠ける部分が大きく、競技や私生活においてみんながまとまっていなかった感じがあった。競技では記録会でも他大学に先行されてしまったり、私生活では寝坊があったりと、些細なことですがそこを厳しくしていかないと全員でいい走りができないと思い、1つひとつの細かい部分からやっていくことを夏合宿から意識的に取り組んだ。下級生も意見を述べてくれたことでより、全員でチーム運営していくことができた」
――ミーティングはどのくらいの規模で行われたか?
「夏合宿では最長で3-4時間行い、変わらないといけないことは共通認識できました」
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Information
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『文化放送新春スポーツスペシャル 第100回東京箱根間往復大学駅伝競走実況中継』
1月2日(火)・3日(水) 7:30~14:30 *全国33局ネット(放送時間は異なる場合があります)
▼1月2日(火) 往路
解説:大志田秀次(中央大学OB、東京国際大学前監督、Honda陸上競技部エグゼクティブアドバイザー)
プレーヤーズ解説:近藤幸太郎(青山学院大学OB、SGホールディングス陸上競技部)
総合実況:斉藤一美アナウンサー
▼1月3日(水) 復路
解説:大志田秀次(中央大学OB、東京国際大学前監督、Honda陸上競技部エグゼクティブアドバイザー)
解説:柏原竜二(東洋大学OB、二代目山の神、「箱根駅伝への道」ナビゲーター)
総合実況:寺島啓太アナウンサー
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この記事の番組情報
文化放送新春スポーツスペシャル 第100回東京箱根間往復大学駅伝競走実況中継
2024年1月2日(月)・3日(火) 7時30分~14時30分
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