【箱根駅伝】「彰太の想いを継いで走りたい」法政大学・稲毛崇斗は亡き後輩のために
「夏にチームがショックを受ける出来事がありました。おそらく16名にも入ってきたであろう選手。この春の関東インカレにも2年連続で出場した選手、当然エースになりうる選手だと思っていたんですけれども不幸がありまして……チームが大きなショックを受けました」
坪田智夫監督がこう語る出来事。この夏、高橋彰太選手(2年)が突然この世を去った。
「8月上旬、松永とワールドユニバーシティゲームズに行っているときに、急遽入院するという連絡を受けて、本人とも中国から電話をして話したんですけれども、おそらく2、3週間で戻れるだろうと。私もその時点では、夏合宿をどうしていこうかなと、箱根に向けて彼をどう作っていこうかというのを考えいた段階でした。その後夏合宿中に、親御さんから電話があって、急変したと……」
当時のチームの様子を、稲毛崇斗選手(4年)が話してくれた。
「同期の2年生は葬儀にも参列しました。僕は副キャプテンなので合宿を抜けることはしませんでした。最初はチームも暗い感じだったんですが、1週間くらい経って『彰太のために頑張ろう』という雰囲気になりました」
東北高校、法政大学と同じ進路をたどった後輩の急逝が与えたショックは計り知れない。
出雲駅伝でつけて走った喪章は坪田監督と奥様が縫ったそうだ。
「今年は彰太が離れてしまいましたが、1月3日まで、チームは彰太も含めたチームだと彼らにも伝えたし、彼らもその気持ちは1人ひとり持っていて、この100回大会を走りきってくれるのではないかなと思ってます」
箱根では喪章をつけ、運営管理車にシューズやユニフォームを乗せるという。
稲毛選手は後輩への想いをこう続けた。
「彼はもう絶対に走ることはできないんですけど、その想いを誰かが代わりに受け取って走ることはできるので、僕が彰太の想いを継いで走りたいと思います。箱根が終わったらお墓に行って、ちゃんと箱根走れたよと伝えたいです」
亡きチームメイトへの想いを胸に、彼の分まで走る――オレンジの襷がつなぐ想いは天まで届くだろう。
*写真はチーム提供(先頭の白いシューズが稲毛崇斗選手、4年)
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Information
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『文化放送新春スポーツスペシャル 第100回東京箱根間往復大学駅伝競走実況中継』
1月2日(火)・3日(水) 7:30~14:30 *全国33局ネット(放送時間は異なる場合があります)
▼1月2日(火) 往路
解説:大志田秀次(中央大学OB、東京国際大学前監督、Honda陸上競技部エグゼクティブアドバイザー)
プレーヤーズ解説:近藤幸太郎(青山学院大学OB、SGホールディングス陸上競技部)
総合実況:斉藤一美アナウンサー
▼1月3日(水) 復路
解説:大志田秀次(中央大学OB、東京国際大学前監督、Honda陸上競技部エグゼクティブアドバイザー)
解説:柏原竜二(東洋大学OB、二代目山の神、「箱根駅伝への道」ナビゲーター)
総合実況:寺島啓太アナウンサー
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この記事の番組情報
文化放送新春スポーツスペシャル 第100回東京箱根間往復大学駅伝競走実況中継
2024年1月2日(月)・3日(火) 7時30分~14時30分
駒澤大学の2年連続学生駅伝三冠&三大駅伝史上最長6連勝か? 阻止するのは2年ぶりのタイトルを狙う青山学院大学か、史上最多97回目の出場・中央大学か、駅伝巧者・…