「男性受難」のこの時代。「対話がない」ことも問題?
12月27日「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送)、大竹メインディッシュのコーナーに近畿大学教授、ジャーナリストの奥田祥子さんが出演。今年7月に発売され、話題となった『シン・男がつらいよ 右肩下がりの時代の男性受難』に関して語った。
壇蜜「本のタイトルが、もうつらいですね」
大竹まこと「『シン・男がつらいよ 右肩下がりの時代の男性受難』という御本ですけど、男性もかなり生きづらい社会になっている、とおっしゃっています。けっこうあちこちから、いろんな言葉が飛んできているように思います」
壇蜜「やいのやいの(笑)」
奥田祥子「そうですね(笑)。昔からなんです。20数年前に(活動を)始めたとき『なんで男の味方をするんだ』、一方で男の人には『女のくせに何言っているんだ』、みたいなこともあったんです。でもここ10年ぐらいで理解していただけるようになって。私は男が加害者で女性が被害者という二項対立的な見方はナンセンスだと思うんですね。男性の中にも、女性優遇、過剰な誤ったもので、管理職になるはずだったのに蹴落とされたり、女性側も、意図しなくても結果として、ご自身が過剰に優遇されて支配する側になったり。両方あると思うんです」
大竹「そうですねえ」
奥田「男女問わず批判は甘んじて受けています。批判されるだけありがたいし、もっと議論、対話をしていきたいなと。いまの『ツイフェミ』って、対話がないことが問題だと思うんです」
大竹「ツイフェミ?」
奥田「Twitterフェミニズム……」
壇蜜「対立構造を作っちゃう。作っている限りは解決できないというか、いいほうには進まないし」
大竹「しかもTwitter(X)だと、どうしても言葉は過激に……」
奥田「なります」
大竹「それもあるし、若い人たちの間で、そういう意見の尖った部分だけが出てきちゃう、という時代。私、70過ぎています。昔と比べて時代が変わってきている、それはわかります。変わってきていることに馴染もう、馴染もう、とするんですけど、芯の部分で、若いときからずっと、日本社会の中で生きていると、転換していくのは本当に難しい」
奥田「難しくて当たり前だと思います。いまは定年後、再雇用が多いですけどね。65歳まで、本人が希望すれば雇用主は雇用しなければいけないことになって。私は定年を迎えたあと、古くからの男らしさとかの価値観から抜け出す、絶好のチャンスだと思うんです」
大竹「チャンス!」
奥田「本当はね。でもそこがやっぱりなかなか変えられないから、待遇が悪くなって当たり前ですよ。年収って半分とか、もっと減る方だと5分の1とかになる。その中でいかに外発的動機づけという、ポジションや収入でなく、内発的動機づけ、やりがいとかそういったことに転換できるかどうかが、私はひとつの分かれ目だと思っています」
「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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