介護業界のBCP（業務継続計画）の実践を効率よく行う方法とは？

松井佐祐里アナ「まずは、涼風会のプロフィールをご紹介させて頂きます。涼風会は1997年に発足し、翌年、通所介護“涼デイサービスセンター”を開設。2004年には、特別養護老人ホーム“柏きらりの風”を開設しました。在宅での生活が難しくなった高齢者が、施設で生活し、生活の中でサポートが必要となった部分を、介護職員や看護師などがお手伝いする、介護事業を行っています。そして全国でも珍しい、高齢者施設と幼稚園が同一建物内にある複合型施設となっており、建物内で、園児と高齢者が世代間交流できることが“柏きらりの風”の特徴です」

L is B代表・横井太輔氏「お二人のお仕事内容を教えてください」

社会福祉法人涼風会特別養護老人ホーム 柏きらりの風　理事・施設長　宇佐見さくら氏「施設運営はもちろんのことなんですけど、外部との多職種の方たちとの関わりや、柏の街おこしの方たちとのコラボで地域活動を通して開かれた福祉の魅力を発信したりしています」

社会福祉法人涼風会特別養護老人ホーム 柏きらりの風　副施設長　岡田卓也氏「ケアマネージャーもやってるんですけど、その他に管理者だとか、老人ホームの協議会の広報活動みたいなもので、柏元気プロジェクトというのをやっていて、介護の魅力をYouTubeとかで発信するといった活動も行っています」

松井「今一番力を入れている取り組みは何ですか？」

岡田「directを活用したBCP（業務継続計画）の実践です」

BCP…厚生労働省は2024年4月までに介護・障害福祉事業者に対し、地震や大雨などの災害を想定したBCP（業務継続計画）の作成が義務づけている

松井「詳しく教えてください」

岡田「今、BCPを作成するのが介護業界で、今年度中にあります。介護保険制度が3年に一度制度の改定があって、その一つにBCPの作成の制度が義務化されました。書類を作っていくのは何とかできるんですけど、物品とかの購入とかも当然必要なんですけど、我々の仕事って、まず人が集まらないと始まらないなっていうのに気づいたんです。BCPって物品よりもまずはどうやって人を集めようか？近くにいる職員もいたり、遠方から来てくれてる人もいたりとかもあるので、まず職員の安否確認だったりとか、あとは仕事に来れるのかとか、そういったところをどうやってやろうかなっていうときに、directの方と相談しながら進めていって、安否確認botを使いながら、職員の安否だとかを確認して、仕事に来れるかどうかを進めていこうかなと思っているところです」

横井「例えば大きな災害が起こった時によくあるのは、非常食やヘルメットを用意したりするのは当然なんですけど、そういうものよりも、いざとなったときに職員の皆さんがちゃんと施設に集まってくれるように情報共有しなければいけないというところでdirectを活用いただいているということですね」

岡田「今、整備しているところではあるんですけど、BCPを作ったのは、避難訓練じゃないですけど訓練しましょうねというのがセットであるので、まずはdirectを使って、安否確認の実践を練習していこうかなと思います」

宇佐見「何か地域に不可欠な、やっぱり特養が災害に強くなるっていうことで、地域住民の皆さんの安心材料の一つになればすごくそのBCPを取り入れた意味が出てくるのかなとは思ってます。あそこに行けば何かある、助けてもらえる、情報もらえるって思ってもらえる場所にならなきゃいけないと思っています」

「L is B presents　現場DX研究所」は毎週月曜20時～20時30分まで文化放送（AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko）で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。日本最大級の音声プラットフォーム「Voicy」でもアーカイブ配信しています。