アイドルが詠む短歌に一同驚愕!?「Z世代の本音とは」
様々な社会課題や未来予想に対してイノベーションをキーワードに経営学者・入山章栄さんが色々なジャンルのトップランナーたちとディスカッションする番組・文化放送「浜松町Innovation Culture Cafe」。
2023年11月20日、27日の放送では、常連さんに歌人の笹公人さん、お客様にサムライト取締役CCO・奥山晶二郎さんをお迎えし「Z世代の本音とは」をテーマにトークを展開しました。Z世代(1990年代半ばから2010年序盤生まれの若者)の間で、短歌がブームであると聞いたマスター。そこから話は…
入山:笹さん、いま短歌がブームであるとのことですが、特にエモい短歌、感傷的なものがきていると。
笹:時代が変わったなと思いますね。僕が短歌でデビューした頃は、お笑い短歌が流行っていましたが、いまは恋の一瞬のエモい瞬間を切り取ったものとかウケていますね。SNSと相性が良いので、毎秒のようにあがっています。
入山:SNSで、自分の短歌投稿してるんですか!?
笹:はい、それで僕はいま、Z世代のアイドルとともに、「アイドル歌会」を開催しています。日向坂46、でんぱ組inc、私立恵比寿中学とか人気のアイドルを呼んで、僕と俵万智さんと事前講習を行って。例えば、私立恵比寿中学の真山りかさんなら、
「お父さん?恋人?友達?誰目線? 遠くて近い 特別たちよ」
入山:ここに、「アイドル歌会公式歌集」があるんですが、でんぱ組.inc鹿目凛さんの短歌ですと
「君だけだ 単推し宣言くれたのに 他のレーンに 並んでいたね」
田ケ原:悲しい(笑)
笹:ファンの皆さんも、「そんなこと思っていたのか!」となりますね。Z世代にとっては、言いたいことを31音に当てはめると、形になるから、すぐに作品化できるのが魅力なんじゃないですかね。小説や映画だと時間がかかりますし。
入山:奥山さん、ここまでのお話を聞いていかがですか?
奥山:短歌における肩書きというか、読む方のバックグラウンドはどこまで意識されているのかなと。アイドルは分かりやすいんですが、僕はこれを文脈ととらえると、Z世代のトレンドと重なって見えてきます。Z世代は過程を大事にされていて逆に、そのものだけでは響かない。例えば、値段が安い物でもその企業が環境に悪いことをしていたら、そこでは買わないとかアメリカでは起きていて。そういう意味で、短歌の作品そのものと、読む人のバックグラウンド、そうした関係性の掛け算が面白いなと。
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笹公人さん
17歳で歌を作る「作歌」を開始し、未来短歌会に入会。その後2003年には、NHK Eテレで、連続ドラマ化もされた第一歌集『念力家族』を刊行。さらに、歌集『念力図鑑』『抒情の奇妙な冒険』、作品集『念力姫』、エッセイ集『ハナモゲラ和歌の誘惑』今年3月には『パラレル百景』などを執筆。その他、「未来短歌会」選者、「牧水・短歌甲子園」審査員、日本文藝家協会会員など精力的に活動。
奥山晶二郎さん
朝日新聞入社後、佐賀支局に配属。その後も山口県、福岡県と勤務し、社内公募をきっかけにデジタル部門へ異動。「asahi.com」の編集や、「朝日新聞デジタル」立ち上げ、動画やSNS連動企画などを担当し2014年にwithnewsをスタートし編集長に就任。2022年に企業のコンテンツマーケティングやメディアビジネス等を支援するサムライト株式会社に籍を移し、取締役CCOに就任。
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浜松町Innovation Culture Cafe
月 19:00~19:30
浜松町の路地裏にひっそりと佇むカフェ「浜松町Innovation Culture Cafe」 経営学に詳しいマスターが営むこのお店には、様々なジャンルのクリエ…