茂原市 浸水被害を振り返る
毎週日曜朝5時5分からお送りしている「防災アワー」
防災をもっと身近にもっとわかりやすく生活目線でお送りしている番組です。
9月8日、台風13号の影響による記録的な大雨で、千葉県茂原市では1400棟以上の家屋が浸水被害に見舞われました。
内水氾濫に加えて、千葉県が管理する2級河川の一宮川(いちのみやがわ)やその支流が氾濫し、広く一帯が冠水したとみられます。
千葉県は一宮川の川幅を広げる護岸工事中に仮に設置していた「仮締切り堤防」(土嚢)の5か所で必要な高さが確保されていなかったとして、29日謝罪しました。
詳しくはこちら(千葉県HP)。
一部は2.5mの高さが1.2m低い状態になっていたということです。
↓ 千葉県HPより
きょう10月1日放送の「防災アワー」
発災3日後に取材した千葉県茂原市 八千代中央通周辺の住民の声を中心にお届けしました。
割烹料理店「かたおか」の片岡雅代さんの声
「椅子・冷蔵庫・絨毯全てダメに。4年前洪水があって、洪水が落ち着いたらコロナ。飲食店なのでコロナの中がんばって、やっと解除して4カ月でまた洪水。心が折れますよね。大変です」
ヘアカット専門店では
「床上90cm。カット専門店を半年前に開業。これからという時に心が折れそう。平常心を装っていないと崩壊しそうなメンタル状態」
整体院の院長は
「うちは床上1m、車1台買えるぐらいの医療器械がダメになった。他の場所で営業しながらの片付け作業なのでなかなか進まない。物の損害もあるけどメンタル的に大きい」
山田歯科医院の山田千晴院長は
「床上120cm、前回は180cm。前回よりは被害が少ないが…。ここは洪水の街なので機械や材料は2階に上げたり、すぐ移動できるように備えている。
罹災証明書や保険などの書類が大変。被災前と被災後の写真や領収書も必要。公のものだけでももっと簡略化できないか。高齢者は対応できないのではないか」
当時の浸水状況の写真も見せて下さいました。
モデルハウスの片付けをしていたハウスメーカーの方は
「これから修理に時間がかかる。床や壁の張り替えで1ヵ月や2カ月じゃ終わらない。前回も水害のあとに店が出ていったので寂しくなった。河川工事もどんどんやってるので、新しいお店も増えてきたのに。また出ていってしまうところもあるかな…」と街から出ていく人が増えることを懸念していました。
9月に発生した台風は記録がある中で最少タイの2個のみ。
しかし4年前の台風19号(東日本台風)は10月12日に上陸しています。
まだ油断はできません。
「防災アワー」聞き逃したという方はradikoでぜひどうぞ。
気象予報士 防災士 気象庁担当記者 伊藤佳子
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