マスターズインタビュー Master’s Interview

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個人の相続に強い税理士法人「相続税申告のあすか」

相続税対策を専門に創業した経緯を文化放送「The News Masters TOKYO」のタケ小山が代表税理士の石井輝光さんに伺いました。

◆実家は東京の農家、相続の難しさを肌で実感。
石井さんが生まれたのは東京の下町、葛飾区の奥戸。石井家はかつて6000坪の地所を持つ地主だった。先祖代々の敷地に祖父母と、父と父の兄弟が一緒に住んでいたが、あまり仲が良くなかった。石井さんは子どもながらに、父と叔父たちの仲が悪いのを肌で感じていた。その後、相続があったせいでますますこじれてしまったそうだ。

「祖父が亡くなったとき、法定相続人は祖母と兄弟5人と相続人が6人、何度も家族会議になり、もめにもめました。その時私は27歳で、税理士事務所に勤めていたのですが、自分が仕切って申告できればいいのにと思いました。」

石井さんは、石井家のようなパターンが日本の相続の典型だと考えている。戦前は長男が家督を継ぎ、土地屋敷が分散することはなかったが、戦後兄弟平等に相続する法律や、重い相続税があることで、財産を失う農家が少なくなかった。不幸なことに石井家はのちに石井さんが挑む相続の弊害、『三代の相続で財産がなくなる』の典型だったのだ。

◆自宅の応接間で事務所を開業

祖母に「石井家の跡取り」と言われて育ったが、農家を継ぐ気はなかった。松下幸之助や本田宗一郎に憧れ、経営者になりたいと思っていたそうだ。学生時代は経営法学と簿記を学び、特定の会社に入る気もなく、就職活動も考えていなかったという石井さんだが、周囲がどんどん就職していく中、自分も就職してみようかと思い、銀行に就職する。しかし、独立の夢をあきらめきれず、会社を辞め、学生時代から興味があった税理士をめざして勉強を始めた。税理士事務所に勤めながら、5年がかりで税理士に。自宅を改造して開業したときは30代、税理士としては新米で右も左もわからない。仕事も全くなかった。友人知人に声をかけ、顧客になってもらって仕事が回り始めた。

「税理士は営業ができないんですよ。口コミとか、紹介で顧客を確保するしかないわけですが、開業当時は景気も良くなくて、苦労しました。たまたま銀行時代の友人が農家の出身で、家屋敷、農地相続の相談に乗りました。私の家も農家の地主でしたから、事情はよくわかっています。不動産管理会社を作って、資産を管理するなど、相続で財産を失わないためにはどうしたらいいか試行錯誤していました。そういう経験から、都市部の農家の相続についてノウハウが構築できたのだと思います。」

◆生産緑地法というチャンス到来

農家の相続問題を抱えている地主を顧客に持っていたことで「生産緑地法」施行以後、石井さんにビジネスチャンスが訪れた。生産緑地法というのは、東京都内など都市部にあっても本来は農地としてしか使えなかった土地を、田畑を続けるか、宅地に変更するかを選べるという法律。農地のままであれば、税金はほぼかからないが、宅地を選択した場合は固定資産税も相続税も課税されるようになる。法律施行以来、宅地化したい人が増え、相談者が増えたことから、ハウスメーカーや銀行の農家向けのセミナー講師を依頼され、それをきっかけに顧客が増えていった。

「ハウスメーカーのセミナーは、農地を宅地に変更して、アパート経営に切り替えることで、収入にもなり、相続税対策にもなりますよ、というのが主な内容でした。アパート経営も儲かるというよりは、土地を法人管理にすることで、個人の所得を減らして、節税するという意味合いが強いものです。悪名高き日本の相続税のせいで『三代の相続で財産はなくなる』という諺があるのですが、上手に立ち回り、節税をすれば、財産を減らさずに相続を乗り切るノウハウがあることがわかってきました。」

◆税理士選びのコツとは?

あすかのモットーは「創意工夫で節税サービス」だ。お客様の相続相談は、第一に節税対策。その時にケースバイケースでお客様の状況を診断して、あの手この手で創意工夫ができるかどうか、が勝負だという。税理士は一般に企業の税務を専門にしていることが多いので、個人の相続対策には専門性のある税理士を選ぶことが大事。しかし、専門性を見極めるなんてどうしたものか?タケはそこが気になった。

「実績数ですね。その点、私たちには経験から蓄積したノウハウもあります。なにより我が実家である石井家が相続で滅亡している痛みもありますから(笑)、特に土地の相続に強い。税理士は個人の裁量にかかっています。医師と同じで、得意分野もレベルもあるので、見極めが大切です。あすかは地主さんの相続申告には自信があります。これまでの実績数が証明する文句なしの一番です。」

専門家と二人三脚で節税対策をした人は、相続をきっかけにむしろ財産を増やしていることが多い。相続というのはある程度予見できること、それなら転ばぬ先の杖で、専門家に相談することが得策だ。

「自宅前の庭を畑にしてはというご提案などもあります。庭の菜園の部分は生産緑地になりますから、農地扱いとなり相続税がほぼ無税になります。そういうノウハウはそれぞれのお宅の状況を判断しないとできませんが、状況によっていろいろなご提案を積みかさねて、大きな節税に結び付ける創意工夫ができるのは、実績数と専門的なノウハウがあってこそです。」

戦前は長子相続だったので、農家の土地は先祖代々守られていた。しかし戦後は相続税と平等分割が本家から放っておくと、ただただ財産がなくなる一方だ。地所を引き継ぎ家督を継ぐ日本的な継承は戦後に崩れてしまったので、このままでは都市部の農地は失われてしまう。相続人がそれぞれ権利を主張して、被相続人の遺言がない場合、財産は分散するうえに、相続税で財産は簡単になくなってしまう。やはり「財産は3代の相続でなくなる」は真実なのだ。

「何もしなければ、相続税は逃れられないが、減らさない工夫、むしろ増やす方法が確実にあります。

当社は開業当時から、長く付き合っている地主さんの顧客が多いのが強みです。何代もお付き合いいただくために、顧客の財産を守る様々なノウハウを構築しています。」

◆相続対策はケースバイケース

例えば土地を利用した賃貸経営も一つの道だが、をする場合、法人化して会社管理にし、個人の所得税を低く抑える工夫が有効だそうだ。会社の名義は、跡取りにして、権利を相続人に渡してしまう

一代飛ばして孫を社長にする人もいるとか。また、土地の有効利用、青空駐車場にする人が多いが、利便性などから収益が低いことがあるので、将来性のある土地建物に買い替えて収益性を上げることで財産を増やし、現金納税する財力をつける。財産は大きくしたほうが有利なことが多い。

「昔に人は借金をするな、と戒めたものですが、相続税と戦うには、地主さんは借金をしてでも優良な資産をもって、財産を増やしたほうがいい。投資をしてでも儲かる土地に買い替えないと、税金が払えなくなるケースが少なくありません。顧客の地主さんの多くは、私どもの指導で相続税をキャッシュ納税することができ、先祖代々の土地を売らずに乗り切っています。」

◆むしろ、相続は財産を増やすチャンス

相続税は損ばかりするイメージだが、早めに準備をし、対策をしていれば、逆にチャンスでもあると石井さんは豪語する。財産の多寡に関係なく「相続は面倒」と思っていたタケは「相続はチャンス」という言葉に興味を惹かれた。

「相続を嫌がらずに積極的に活用すると、むしろ所得を増やすことができます。適切なアドバイスがあれば、収入増のチャンスだとさえ思いますよ。そもそも相続税が心配なほどの資産があるなら、銀行はお金を貸します。借金ができるということ自体が財力の証明ですから、チャンスと思って、怖がらずにお金を借りて、資産を増やすことです。多くの方が誤解していますが、収益があがれば、相続税も払えるので、借金は冒険ではありません。ポイントは即売できる物件を買うこと。新築は値下がりするので、投資には向かない。地の利のいい中古であれば、固定資産税も新築より安く、家賃価格も目減りしないので、運用には適当。転売も簡単にできオーナーチェンジなどの手もあるので、リスクはとても小さいはず。恐れないことです。」

石井さん自身、借金をして10億円のビルを買い、相続対策を試している。自分のケースで実験して、節税作戦を実行し、顧客に貢献したいと考えているそうだ。将来相続の可能性があるなら、プロの視点で財産を見直し、元手にして優良不動産に投資し、財産を増やすこと。うちはどうだろう?と思ったら、気軽に相談してみると、相続はむしろ蓄財のチャンスになるかもしれない。

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