地銀の大口融資規制を緩和へ 日銀の利上げは政府の積極財政と矛盾
9月22日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、「地方銀行の大口融資規制の緩和と、日銀の利上げをめぐる金融政策」について意見を交わした。

アクセルとブレーキを同時に踏んでいる状態ですよ
地方企業が人工知能(AI)向けのデータセンターや再生可能エネルギーの開発に参入しやすくなる。金融庁は年内にも地方銀行などを対象に大口融資の規制を緩和する。成長分野への資金供給を増やし、地方経済に新たな柱をつくることを目指す。
政府は7月に公表した金融の国家戦略で2040年度までに250兆円の民間投資を実現する目標を掲げた。原資の捻出には金融機関からの資金供給の拡大が欠かせず、規制緩和が急務になっていた。
「金融庁は地方銀行などを対象に、大口融資の規制を緩和するということですね。田中さん、この動きはどうご覧になりますか?」(寺島アナ)
「今のメディアは、利上げモードを促していったら、当然地方銀行は資金調達がより難しくなっちゃうと思うんです。こういったものを好意的にやる記事を出しながら、他方では“利上げ応援”みたいなことをやる。利上げも、タイミングとかペースとかありますが、けっこうシビアな潮目にかかってきていると思うんです。今の高市政権の『責任ある積極財政』の在り方は、中小企業や地方企業の人手不足が深刻であれば、AIやソフトウェア投資で人手不足を補っていかないといけない。でもそのためには資金がない。資金を調達するためには金利が低い方が当然やりやすいですよね? だから金利が高いことを望む今の日銀のスタンスは、明らかにそういう面でも政府の財政政策の方針とかなり矛盾してますよね」(田中氏)
「そうですね」(寺島アナ)
「アクセルとブレーキを同時に踏んでいる状態ですよ。簡単に言うと、日銀官僚は高市政権を舐めてますよ。財務官僚も実際には舐めてます。財務官僚は片山さつきさんが今トップにいて、現職官僚は表立って批判をできません。上司が片山さんだと自分の出世に関わっちゃうから。片山さんも財務省出身の人ですから、“うかつなことはやらせない、言わせない”ってことですよね」(田中氏)
「はい」(寺島アナ)
「ところがOBは違います。財務省OBは、最近なんか知らないけどリフレ派っぽい人が積極財政を促す人を批判しているのを目撃しています。それを見ると“いつの間にか財務省の緊縮派?”って。こうやってスタンスを変える人の行動動機を邪推できるんですが、色々と思うところありますね」(田中氏)
「ええ」(寺島アナ)
「少なくとも日銀官僚は高市政権を舐め切ってますよ。少なくとも利上げスタンスを推し進めている植田総裁は、日銀官僚にとっては非常に扱いやすい総裁です。彼の任期がある限りは参院選はないですから。当分その事態は解消しない」(田中氏)
「はい」(寺島アナ)
「高市さん、来年に自民党総裁選がありますよね。これの動向次第ですよね。来年、リフレ派3号4号が増えたとしても、まだ多数にならないじゃないですか。結局、高市さんが抜本的に日銀の人事を変えれば……。高市さんは人事のイノベーションをするのが非常に上手い。今回の組閣、みんなが驚いたのが細野豪志さんが復興大臣になったわけですよね」(田中氏)
「そうでした」(寺島アナ)
「一般的には、細野さんは石破さんの推薦人にもなっていたし“もう目がない”と思われていました。ところが高市さんがアンケートを取りましたよね。細野さんの性格だったらビッシリ熱意を持って書いたと思います」(田中氏)
「それが評価されたんですね」(寺島アナ)
「それは細野さんよりも高市さんのことを褒めますけど、その人事登用の在り方は斬新。そういったことを実現するには、日銀にもして欲しいんですが、残念ながら植田さんの任期はまだ先。一番分かりやすいのは日銀のマスコミへのリーク。あれがある限りは、日銀は高市政権を舐めきっている証拠です」(田中氏)
〈出典〉
金融庁、地銀の大口融資規制を緩和 AIや再エネへの資金供給拡大へ | 日本経済新聞(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB0123E0R00C26A9000000/)
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