第38回出雲駅伝 展望〜優勝争いは早稲田大、中央大、國學院大、創価大が軸か~
スピードの“出雲”、伊勢路を舞台に大学日本一を決める“全日本”、そしてクライマックスの“箱根”。文化放送では、今年も「学生三大駅伝」をすべて実況生中継!
文化放送では「学生三大駅伝」の幕開けとなる第38回出雲駅伝を10月12日(月・祝)午前9時より、解説に大志田秀次さん(明治大学体育会競走部駅伝監督)をお招きし、実況・斉藤一美アナウンサーでお送りします。
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(TEXT&PHOTO:和田悟志)
10月12日の出雲駅伝を皮切りに大学駅伝のシーズンが幕を上げる。
22チームが参加する出雲駅伝は6区間45.1kmで行われる。大学三大駅伝(出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝)で最も距離が短いゆえに、『スピード駅伝』と称される。前半戦のトラックシーズンの勢いそのままに躍動するチームもあれば、夏の鍛錬期を経て大きく変貌を遂げるチームもあり、今季の駅伝シーズンの戦力図が見えてくる大会でもある。
今年度の前半戦、大きな話題を集めたのが早稲田大学だ。
昨年末の全国高校駅伝の1区でハイレベルなレースを繰り広げた3人、増子陽太、本田桜二郎、新妻遼己が入学し、“スーパールーキー”の呼び声通りの活躍を見せてきた。3人は、そろって日本代表となったU 20世界選手権など数々の国際大会で日の丸を付けており、1年生ながら大舞台でも物怖じすることはなさそうだ。
それぞれの学年に核となる選手が揃うのも、このチームの強み。日本選手権の5000mで2年連続学生最上位(今年は4位)の鈴木琉胤(2年)、5000m、1万mともにチームトップの記録を持ち、日本インカレ1万mを制した山口竣平(3年)は学生の枠を超えた活躍を見せる。日本インカレ1万m3位の吉倉ナヤブ直希(3年)も一気に主力に成長した。さらに、“山の名探偵”のニックネームで知られる工藤慎作(4年)は、ロードで抜群の強さを誇り、今季の駅伝シーズンはチームの柱となる選手だ。
花田勝彦駅伝監督が掲げる“圧倒的な個”を体現してきた選手がずらりと揃う今季、メンバー選考には指揮官も頭を悩ませそうだ。
初優勝を狙う中大もトラックシーズンの活躍が目立った。5000m、1万mともに、それぞれ学生トップランナーの証とされる13分台、27分台の記録を持つ選手数は群を抜いており、総合力は高い。また、関東インカレでは、5000m、1万m、ハーフマラソンの長距離3種目で早大勢に先着しており、勝負強さも光る。
エースの岡田開成(3年)は、5000m、1万mの中大記録を持ち、関東インカレの5000mでは早大の鈴木に競り勝った。2月の日本学生ハーフマラソン選手権を制した佐藤大介(3年)は、世界ロードランニング選手権の日本代表。主将の藤田大智(4年)も高いレベルで安定している。
さらに、2年の三宅悠斗は1万mで27分44秒45の好記録をマークするなどエース核に変貌を遂げた。同学年の濵口大和も実績は十分だ。ルーキーも力がある。アジア大会チャイニーズタイペイ代表の簡子傑はトラックで自己記録連発。早大の増子と共に学法石川高(福島)のWエースとして駅伝日本一に輝いた栗村凌は、5000mのU 20日本歴代2位の好記録をマークしており、共に即戦力としての活躍が期待される。
スピードスター揃いのチームだが、昨季同様に夏は箱根駅伝を見据えて相当走り込んできた。昨季の出雲はまさかの10位だったが、同じ轍は踏まないだろう。
出雲駅伝で3連覇を狙う國學院大も忘れてはならない。前半戦は、早大や中大に比べると主力選手が出場する試合数が少なかったが、出てきたレースではきっちりと結果を残した。なかでも、主将の野中恒亨(4年)と2年の髙石樹の存在感が光った。前回3区で留学生にひけを取らない活躍を見せた野中は、7月のホクレン・ディスタンスチャレンジ網走大会の1万mで圧巻のレースを見せ、27分41秒33の好記録で日本人トップと力走した。髙石は同レースで27分台に突入している。前回の出雲4区で先頭を奪う殊勲を挙げた辻原も健在で、この3人がチームの軸となりそうだ。中間層の底上げが課題だっただけに、浅野結太、飯國新太、尾熊迅斗、鼻野木悠翔ら3年生が3連覇の鍵を握るだろう。
前回3位の創価大も核となる選手が揃い、頂点を窺える位置にいる。今季一皮剥けた活躍を続ける小池莉希(4年)は勢いに乗ると手をつけられそうもない。9月末のADIZERO 5K TOKYOでは、ロード5kmで従来の日本記録を上回る13分26秒をマーク。同じ4年生の織橋巧も同レースで13分36秒の好タイムで走っている。ロードのエース、山口翔輝(3年)は北海道マラソン4位とタフネスぶりを見せた。ルーキーも実績ある選手がそろう。インターハイ5000m2位の記録を持つ菅野元太は、前半戦はケガで出遅れたが、9月の日本インカレは5000mで2位と調子を上げてきた。その他、田村幸太、村上遵世、内田涼太と計4人がエントリーされたが、いずれも高校時代に5000m13分台をマークした実力者たちだ。さらに、留学生のスティーブン・ムチーニ(4年)、ソロモン・ムトゥク(3年)も控えており、磐石のオーダーを組むことができそうだ。
今季の前半戦の動向からは上記の4大学が優勝争いの軸となると予想したい。しかしながら、ひと夏を越えて、がらりと戦況が変わる可能性も十分にあり、この4大学以外にももちろん優勝のチャンスはある。
今年の箱根駅伝を圧勝した青山学院大は、昨季までの大黒柱だった黒田朝日(現・GMOインターネットグループ)が卒業し、戦力ダウンは必至だが、折田壮太、飯田翔大、小河原陽琉ら3年生に実績のある選手が揃っており、彼らのさらなる成長が上位進出への鍵となる。
同じく選手層ががらりと入れ替わった駒澤大は、桑田駿介と谷中晴(ともに3年)が二枚看板だが、小山翔也、安原海晴ら4年生にも実績ある選手がそろう。今季の成長株、植阪嶺児も4年目にして出番がありそうだ。
前半戦に好調だった新谷倖生(4年)、牟田颯太、井本正凪(ともに2年)らがエントリー外だった一方で、都道府県男子駅伝1区区間賞・区間新の鈴木大翔、藤田敦史監督が高く評価する後藤颯星ら1年生が4人もエントリーされたのは意外にも映ったが、若い力が躍動すれば上位戦線をかき回す可能性は十分にある。
3年ぶりの出場となる順天堂大も、箱根2区で順大記録を打ち立てた吉岡大翔(4年)、今季1マイルで日本記録を樹立した永原颯磨(3年)、ハーフマラソン順大記録保持者の山本悠(3年)、本番に強く爆発力のある井上朋哉(2年)と核となる選手がそろう。
日の丸を付けたエース・楠岡由浩(4年)を擁する帝京大は、ルーキーの松尾航希も勢いがあり、The Road of WASEDA(ロード5km)でも上級生を中心に多くの選手が13分台で走っており、状態は良さそうだ。序盤で流れに乗ればレースをかき回す存在になりそうだ。
16年ぶり(台風で中止になった2014年を除く)に出雲路に挑む日大は、第1回大会を含め過去5回の優勝を誇る。大エースのシャドラック・キップケメイ(4年)だけでなく、山口聡太(4年)やルーキーの首藤海翔ら日本人にも力のある選手が揃った。
城西大は、今季の前半戦を沸かせた柴田侑(4年)がトラックの勢いそのままに、ロードでもその実力を示せるか。大場崇義や橋本健市(ともに3年)といったスピードランナーもエントリーしており、『スピード駅伝』で躍動する予感はある。
関東勢の力がやはり突出しているが、台風の目となりそうなのがアイビーリーグ選抜だろう。前回は“史上最強”の布陣で挑み過去最高の4位に入った。その立役者の1人、グラハム・ブランクス(ハーバード大)は、5000m12分47秒98、1万m26分57秒30と、いずれも日本記録を超える自己記録を持ち、昨秋の東京世界陸上にも出場した実力者で、今回もエントリーメンバーに名前を連ねている。また、前回2区3位のエイサー・アイバーソン(ハーバード大)もおり、前回の再現、または以上の成績も望めそうだ。
出雲駅伝は、これまで13時5分スタートだったが、熱中症対策等を理由に今回から午前9時10分スタートに変更となった。例年は、気温の上昇や強風が選手たちを苦しめることも多かったが、おそらくは気象条件も大きく変わることが予想される。好条件下のレースとなれば、前評判のチームが順当に優勝争いを繰り広げることになりそうだが、ひと夏を越えて大化けしたチーム、選手の登場にも期待したい。
◆前田道路 Presents 第38回出雲全日本大学選抜駅伝競走実況中継◆
2026年10月12日(月・スポーツの日) 9:00~11:30
解説:大志田秀次(明治大学体育会競走部駅伝監督)
実況:斉藤一美アナウンサー(文化放送)
◆聴き方いろいろ◆地上波FM91.6/AM1134 radiko YouTubeライブ
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前田道路 Presents 第38回出雲全日本大学選抜駅伝競走実況中継
2026年10月12日(月・スポーツの日) 9:00~11:30
解説:大志田秀次(明治大学体育会競走部駅伝監督)
実況:斉藤一美アナウンサー(文化放送)
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10月12日(月・祝) 9:00~11:30
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