「不思議なことに党内に波風はないんです」岸田内閣の支持率がいくら下がっても自民党が妙に静かなワケとは?
ヘビーリスナーならご存知!「くにまるワイド ごぜんさま~」からコメンテーターを努めていた政治アナリストの伊藤惇夫さんが8月28日のくにまる食堂に帰ってきた。そこで今日は政治の話題をたっぷりお届けする。
邦丸「26日、27日に行われた毎日新聞の世論調査で、岸田内閣の支持率は前回の7月の調査と比べて2ポイント低下の26%でした。自民党の支持率は1ポイント上昇の25%。両方の支持率の合計が51。政界では内閣と与党第一党の支持率の合計が50を割り込むと、内閣が早晩立ち行かなくなるという「青木の法則」がかねて意識されており、岸田総理にとっては難局が続きそうだと記事では伝えています。敦夫さん、「青木の法則」というのは?」
伊藤「これは、この間お亡くなりになった青木幹雄さんという、参議院のドンと言われて、もともとは竹下登さんに秘書をやってた方が経験に基づいて編み出した法則です。今紹介したように、自民党の支持率と内閣支持率を合わせて50%を切ると、もうその政権は危ういというもので、永田町では有名です。毎日新聞の調査では足して51%ですが、実はちょっと前の時事通信の調査だと、約26と21でもう50を切ってんですよ。」
邦丸「割っちゃってんだ。」
伊藤「世論調査は各社がやってますけど、時事の調査は確度が高いってよく言われてるんですよ。理由の一つは、他はみんなパソコンで無作為抽出して電話で調査をするんですが、時事は対面調査なんです。」
邦丸「これは時事通信だけみたいですね」
伊藤「だから時事の調査は正確な民意を反映してるとよく言うんですが、そこではすでに「青木の法則」で言う50%を割ってるんです。」
邦丸「ちなみに、毎日調べの内閣の支持率は26%でしたが、朝日は33%、読売35%、日経42%、産経41.5%。日経と毎日は16くらいポイント離れてるんですけど、なんで?」
伊藤「これはなぜか分からないんですけど、割と政権に優しいメディアは高く出て、政権に厳しいメディアは低く出るんですね。無作為抽出でやってますから必ずしも読者層が反映されてるわけではないと思うんですが、なぜかそういう数字が出るのが定番なんですよね。」
邦丸「いずれにしても、時事通信の数字を見ると、自民党関係者・岸田内閣を支えている方々は「ちょっとやばいぞやばいぞ」って感じになってるんですかね?」
伊藤「不思議なことに自民党の中で大して波風立ってないんですね。常識で言うと、ここまで来たらこの政権じゃ選挙を戦えないから政権を変えようなか、頭を変えようかな、という動きが起きても不思議ではないんですが、一切起きないんですよ。妙に静かなんですね。」
邦丸「野党が弱すぎるからですか?」
伊藤「理由の一つはそれです。野党それぞれがバラバラで、自民党との距離感もバラバラで、中には第2自民党でいいと言ったり、全く自民党と対極にいる政党もあって、みんなバラバラでそれぞれが弱いじゃないですか。もう一つは〇〇がいないんですよね。」
邦丸「岸田さんの〇〇がいない。」
このあとは、自民党に波が立たない訳をじっくり解説。さらに伊藤惇夫さん おなじみの川柳も披露します。気になる方はradikoのタイムフリー機能でご確認ください。
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