AIはアーティストの作品作りにどこまで影響を与える?

AIはアーティストの作品作りにどこまで影響を与える?

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女装パフォーマーのブルボンヌと、伝統芸能研究家の重藤暁を迎えた8月25日放送「西川あやの おいでよ!クリエイティ部(文化放送)」。
特集コーナーでは「AIはアーティストになれるのか?」というテーマでお届けした。

近年、AI技術が日に日に進化を遂げる中で、人間的感性が重要視されるアーティストやアイドルの世界でもAIを活かす動きが進んでいる。

そんな作品作りが評価されている一方で、自らのアイデアで完成させた作品をAIと疑われたり、いわれのない誹謗中傷を受けてしまうアーティストもいるそう。

ブルボンヌ「(AIから)すごいものが生み出されているから、普通に自分でちゃんと作っているものが『これ、AI使ったんでしょ?』って言われちゃうような事態も色々発生しているんだよね」

重藤暁「そんな事例あるんですね。それ、めちゃくちゃ辛いですね」

ブルボンヌ「そうそう。『スレイヤーズ』っていう有名なアニメとかを手掛けていた方なんだけど、そういうふうに言われちゃうから、ちゃんとわざわざ製作過程とかを見せたりとかして……」

重藤「『AIを使ってないぞ』っていうのをアピールしなきゃいけないってことなんだ? ってことは、“製作過程を見せる”っていうのがアーティストの役割になってくるってことですか?」

ブルボンヌ「証明をするっていう意味ではそうなってくるけど、そのうち“製作過程も見せる生成AI”とか出てきそうだけどね(笑)」

西川あやの「たとえばAIのライブペインティングって見たいですか?っていうところもありますよね、その過程を。宮崎駿さんが何かを作画している姿をテレビとかで観るのは楽しいじゃないですか。『あー、こうやって線が出来上がっていくんだ〜』みたいになるけど、それがAIになったときに魅力的なのかな?って」

ブルボンヌ「そこで言うと、たとえばテレアポみたいなお仕事って、すごい無茶なこととかを聞いて心が病みそうになりながらやる人たちもいて、もしかしたらイラッとした返しとか接客とかもあるかもしれないけど、AIはずっとニコニコ笑顔で綺麗に謝ってくれるのもいて『どっちが受け手として良いんだろう?』みたいな話にもなってくるよね」

重藤「あー、たしかに!それ難しい問題」

西川「明確な線引きはできないとは思いますけど、いろんな美術史の授業とか聞いていると『この画家はこういう人生がこう反映された』とか、そういったことを学ぶところに楽しみがあるわけじゃないですか。それはAIにはできないですよね」

ブルボンヌ「『この絵にはこういう想いがこもっている』みたいな、『ゴッホの大変な辛さが…』とかそういうのは無くなってしまうよね」

西川「そうすると芸術とはまた違うような……」

ブルボンヌ「ほんとだよね。やっぱり“温かみ”っていう言葉が、いまのところ人間の砦になるんじゃないの?」

重藤「温かみ……“ぬくもり”とか?」

ブルボンヌ「そうそう。冷静であることってたぶん一番合理的なものを導き出すんだとは思うんだけど、温かみはエラーもあるけど、そこに人間同士の『わかる!』みたいな気持ちがあると思う」

さらに、新しい楽器の音を作った生成AIや、画像生成AIがアートコンテストで最優秀賞を受賞したことなどについても話した。

「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」は毎週月曜〜金曜の午後3時30分〜5時45分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6kHz、radiko)で放送中。また、radikoのタイムフリー機能では1週間後まで聴取できます。

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