「空気を運びたくないって要望があるんです」元トラックドライバーが送料無料に慣れきった現代物流の闇を語る
「やさぐれトラックドライバーの一本道迷路 現場知らずのルールに振り回され今日も荷物を運びます」という本を出した橋本愛喜さんが8月21日の大竹まことゴールデンラジオに出演。物流の裏事情について伺った。
大竹「なんかかっこいい感じで、喧嘩も強そうだよね。」
橋本「否定はしないです。(笑)握力58、背筋157あるんです。だから吉田沙保里さんとほとんど一緒なんで、霊長類最強もう一人ここおるでっていつも思うんですよ。」
大竹「言葉遣いに気をつけ気をつけます。」
阿佐ヶ谷姉妹(笑)
大竹「元トラックドライバーということで、どのくらいの大きさのトラックを運転してたんですか?」
橋本「メインは4トン乗ってたんですけど免許は10トン。それで関東から新潟とか大阪を1日で往復するのを、やってました。特に私は金型を積んでたんですけど、職人さんがその金型を研磨するんですね。なので納期を伸ばすため、できるだけ早くもらってきて遅く返すっていうのが鉄則になるわけです。早く行って帰ってくる。もちろんその法定速度は守りつつ、往復してました。」
大竹「積荷にはどうするの?」
橋本「積荷は自分で積み下ろしですね。私は金型だったのでクレーンだったんですけど。「パレット」っていう板に荷物を積んでフォークリフトでトラックに入れれば楽なんですが、「隙間を埋めたい」とか「空気を運びたくない」っていう荷主さんの要望があるんです。」
阿佐ヶ谷姉妹「空気を運ぶ?」
大竹「たくさん積みたいってこと?隙間をなくしたい?」
橋本「そのとおりです。パレットだとその分だけ間が空きますよね。だから米俵とかだと「手積み」と言って手で積み下ろしをします。だから30キロの米俵を、数百袋、手で積み下ろししたり…」
大竹「一人でやるの?」
橋本「一人です、はい。」
大竹「いやだってドライバーの中には結構お年寄りの方もいらっしゃるでしょ。」
橋本「多いんですよ。さらにこの暑さ。荷主さんの中には、8時に来いって言って8時に来たら、すぐに積み下ろしをさせてくれるわけではなく、平気で2時間3時間待たせる方が結構いらっしゃるんです。その間はアイドリングストップ。エンジン切って待ってろっていうので、この暑さの中でご高齢の方が毎年亡くなるっていう報道を聞きますよね」
大竹「大丈夫ですか?夜中の安い料金になる時も並んでますもんね。」
橋本「深夜割引ですよね。今は0時0分1秒に高速を出ると、走った分すべての高速料金が3割引きになるんですね。0時から4時まで。例えば、5時間ぐらい前に出口の手前についたら、皆さん5時間待つんですよ。だから長時間労働の原因になってるって言われています。」
大竹「昔はさあ、トラックドライバーって言ったら花形でさあ、何年かやったら家立つぞなんて話しがあったぐらいだったよね。」
橋本「3年走ったら家が建って、5年走ったら墓が建つって言われてました。」
大竹「ずいぶん墓が近いね。(笑)」
橋本「そのくらい大変なんだけど、走れば走った分だけ稼げたんです。でも今は〇〇になっちゃったんですよね。」
このあと橋本愛喜さんが社会を支える物流の問題を語る。気になる方はradikoのタイムフリー機能でご確認ください。
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