職場の熱中症が増加 5年間で死傷者4354人…背景には労働者の高齢化 「暑さ指数」の活用を呼びかけ
8月21日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、月曜コメンテーターで経済評論家の上念司さんと番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、職場での熱中症について意見を交わした。
死傷者は1.8倍、死者は1.3倍に増えた
厚労省によると職場での熱中症による死傷者は去年までの5年間で4354人。このうち死者は125人だった。2017年までの5年間の合計と比較すると、死傷者は1.8倍。死者も1.3倍に増えた。背景の一つには労働者の高齢化がある。去年の総務省の調査では65歳以上の就業者は過去最多の912万人。建設業は81万人、製造業90万人で10年前よりそれぞれおよそ1.7倍、およそ1.4倍に増加した。
「これは上念さん、どう受け取りますか?」(寺島アナ)
「昨日ネットで読んだ海外の記事では、犬の散歩を真夜中にする人が増えてるそうですね。建設労働も夜勤がメインになるのかもしれないとか、3Dプリンターに作らせるとか、そういう風になっていくんでしょうかね。」(上念氏)
こうした中、大成建設では2020年頃から全ての建設現場で「暑さ指数」を把握する取り組みを始めた。現場では午前10時時点の暑さ指数が28度以上になると 1時間に10分の休憩を取る。大成建設の現場責任者の男性は取材に対して「作業員の年齢が上がっていて熱中症のリスクが高まっている。危険と隣り合わせの職場で「暑さ指数」を有効に活用していきたい」と話した。厚労省は今年3月、建設や製造業などのおよそ500団体に対し、熱中症の危険度を示す「暑さ指数」の活用を強く促す通知を出した。
「夏場はこういう現場が全部止まっちゃうみたいことになると、これまたインフレ要因ですよね。」(上念氏)
「暑さ指数については、厚労省の「熱中症予防情報サイト」というところを見ると、例えば今全国で熱中症警戒アラートがどこに出されてますなどが分かります。この暑さ指数は温度、湿度、輻射熱組み合わせているので、温度が低めでも湿度が高いと暑さ指数も高めになったりするんです。」(寺島アナ)
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