台風7号に振り回された後は、猛暑に渇水?
(小池知事写真・東京都提供)
毎週日曜朝5時5分からお送りしている「防災アワー」
防災をもっと身近にもっとわかりやすく生活目線でお送りしている番組です。
お盆休み中は台風7号に影響を受けた方も多かったと思います。
15日午前5時前に和歌山県潮岬付近に上陸して近畿を縦断。
日本海に抜けた後も、暖かく湿った空気が台風に向かって流れ込み、長い期間各地に大雨をもたらしました。
岡山県と鳥取県では線状降水帯が発生。
鳥取県、岡山県、香川県、岩手県でも、平年の8月1か月分の降水量の2倍を超える大雨となりました。
鳥取市には一時「大雨特別警報」も発表されました。
(↓ 気象庁・国土交通省合同会見)
鳥取県に大雨の特別警報が出されたのは平成30年7月豪雨以来2回目。
鳥取市佐治町では、佐治川が増水し橋が崩落、一時735世帯1597人が孤立しました。
東海や近畿地方で40人以上がけがをし、停電や断水の被害も相次ぎました。
さらに台風の中心からは離れている、愛知県、静岡県、埼玉県で竜巻などによる突風災害が発生しました。
交通機関も大きく影響を受けました。
東海道・山陽新幹線は15日計画運休し、翌日16日も静岡県内で雨量が規制値に達した為、東京博多間の上下線でおよそ6時間運転を見合わせました。
17日朝まで混乱が続き、大変な思いをされた方もいらっしゃったと思います。
住宅の浸水被害や土砂災害は、今わかっているだけでも、西日本中心に7府県に及んでいます。
18日には兵庫県香美町(かみちょう)で、地元や近隣の住民を対象にしたおよそ20人の災害ボランティアによる活動がスタートしました。
(香美町では災害ボランティアの募集は、全日程で定員に達したため終了)
京都府福知山市でも19日に災害ボランティアによる活動が始まり、鳥取県八頭町でもボランティアの募集を始めています。
多くは地元に絞っての募集ですが、各地のボランティア募集については、地域の社会福祉協議会のHPなどで確認してください。
福知山市はこちら
八頭町はこちら
こういった被害をみると「国土強靭化」を進めることが必要と感じます。
きょう8月20日にお送りした「防災アワー」
先週に続いて、内閣官房 国土強靭化推進室・参事官 堂薗俊多(どうぞの・しゅんた)さんに話を伺っています。
先月5年ぶりに改定された「国土強靱化基本計画」。
新たに盛り込まれた「基本的な方針」5本柱のうち「デジタル等新技術の活用」と「災害時における官民連携強化」について、また「国土強靭化」の効果が発揮された事例についてもわかりやすくご紹介いただいています。
詳しくは8月20日放送の「防災アワー」、radikoでぜひお聞きください。
台風による大雨の後は「猛暑」。東京は8月20日で今年の猛暑日日数21日と記録を更新しています。
ゲリラ雷雨も発生しているのですが、首都圏の水がめといわれる群馬県みなかみ町の矢木沢ダムの貯水率は約36%
利根川上流の9つのダムの貯水率は約66%。
小池百合子都知事は18日の記者会見で都民に節水を呼びかけました。
大雨で苦しむ地域も多いのに、渇水が心配される地域もあり…皮肉なものです。
気象予報士 防災士 都庁・気象庁担当記者 伊藤佳子