虐待した母を「かわいそうに思う」ブラックビジネスで少年院に入りアイドルデビューした戦慄かなのさんの壮絶半生

虐待した母を「かわいそうに思う」ブラックビジネスで少年院に入りアイドルデビューした戦慄かなのさんの壮絶半生

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アイドルやモデルとして活動しながら、育児放棄や児童虐待された子どもたちをサポートするNPO法人「bae -ベイ-」の代表を務めている、戦慄かなのさんが8月18日の大竹まことゴールデンラジオに出演。壮絶な半生を振り返った。

大竹「ブラックビジネスが原因で16歳で少年院に入って、その時に法律を勉強したいと思ったんだって?」

戦慄「少年院では法務教官っていう人が先生になるんですけど、入った時に法務教官に将来になりたいから法律を勉強しようと思ったんです。その時は中卒だったので、少年院で高卒認定を取って大学を受験し、1年浪人して法学部に入りました。」

大竹「法務教官になりたいと思ったのはどうしてだったの?」

戦慄「私は「人格ガチャ」って呼んでるんですけど、少年院に入って性格が真反対になったというか、法務教官の先生のおかげで、私自身が変わるきっかけになったんです。社会だと真剣に向き合ってくれる大人とかがいなくて、少年院の中で先生と向き合う中で自分を見つめ直したみたいなことがあったので、自分みたいな子がいたとしたら、その子と向き合ってあげたいって思ったんですけど、本当に法務教官になるのはちょっと難しすぎましたね。(笑)法務教官になりたいって親に伝えたら六法全書を差し入れしてくれて(笑)それをずっと読んでました。」

大竹「でもその六法全書を差し入れしてくれたお母さんは、あなたを虐待してたんだよね。」

戦慄「虐待してる側って自覚はないんですよ。「私は虐待をしている」って思いながら虐待してるわけではないので。」

大竹「虐待してる方に自覚ないの?」

戦慄「憎んで虐待するっていうケースはあんまりなくて、やっぱり愛情が歪んだ形で出るものだと思います。だから「私はこんなに愛しているのに」っていう気持ちがあるから、加害者意識っていうのはないですよね。」

室井「あと、自分もそう育てられたとかね。」

戦慄「そうです。私の親も虐待サバイバーでした。私が正してあげたいとかそういう気持ちがあるんだと思います。」

大竹「でも、妹と二人でお家を出たんですよね?」

戦慄「そうです。私は少年院で「人格ガチャ」を引いてますけど、たかだか2年じゃ人の性格って変わらないじゃないですか。だから親は何も変わってなくて。殴ってこなくはなったんですけど、ヒステリックだったりとか、すごかったので妹を連れて家を出ました。」

大竹「話せる範囲で、その前はどんなひどい虐待があったんですか?」

戦慄「殴る蹴るとか、飛び蹴りとか。あとはお尻を殴る用の「木のしゃもじ」みたいなのがあって、それがすごい痛いんですよ。お尻に大きい丸いミミズバレができたりとか。」

大竹「それを訴える場所はどこかにあったんですか?」

戦慄「ないですね。でも、私も虐待されてるっていう自覚がなかったので、「助けて」って言う発想がなかったですね。それが当然だと、自分が悪いと思って過ごしてたので。」

室井「私ね、戦慄の懐の深いところが好きなんだよね。お母さんとそういうことがあったけど、お母さんのいいところも知ってるわけじゃない。ちゃんと「それは虐待だ」って言って、その後もちゃんとお母さんとうまくやってる。つきあい続けてるとこが偉いと思う。」

戦慄「親より自分が大人になると、すごくかわいそうに思えてきてしまって。お母さんは、虐待したトラウマを克服できてなくて今も苦しんでるんだって。私はもちろん距離をとって接したいと思ってるし、一緒にずっといてあげることはできないけど、少しでも和らげてあげたいなって気持ちがあるんですよ。だから私から断絶しちゃうのは違うかなと思ってます。年に2~3回、お母さんの誕生日をお祝いしに行ったり、正月に帰ったりとかっていう関係は続けてますね。」

「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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