公共施設の巨大化が浮き彫りに!森永氏「将来のためにそれ以外の発想が必要」

公共施設の巨大化が浮き彫りに!森永氏「将来のためにそれ以外の発想が必要」

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8月16日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター、経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、巨大化する公共施設の問題について意見を交わした。

地方に移住するインセンティブが上がっている今、自治体は計画の見直しを!

市街地再開発で整備する公共施設が巨大化している。日本経済新聞の調べで、再開発ビルの一部を自治体が購入して建てる市民会館などの面積が旧施設の2〜3倍に膨らむケースが相次いでいることが分かった。人口減少が進む中で国は自治体に公共施設の統廃合などを促していて、規模規模ありきで進む計画の見直しが欠かせない。

寺島尚正アナ「巨大化する公共施設……利用者や稼働率が増えればいいんですが、そうでない場合、民間の管理費や人件費が増えて、将来の維持コストが膨らんで財政を圧迫するとしています。この背景に何があるかといいますと、大型施設の導入が街の活性化につながるという、行政に期待があるようです。人が集まれば消費が生まれて、地域が潤うというものなんですが、実際は人口が減って、これまでの経済循環が成立しなくなっていると。これが現実ということなんですね。この公共施設の再開発巨大化、森永さんはどうご覧になりますか?」

森永康平「大型施設があるから人が戻ってくるとか人が来るとか言う発想自体がやっぱり、昔の考え方なのかな?っていう気はしますよね。ちょっと議論は違うかも知れないんですけども、昔欧米系のデカい小売りチェーンとかがドーン!と地方とかに出来た時に、当然個人商店とかってのは資本力では勝てないですから潰れていっちゃいましたと。それは良くないということで、国が一部補助金を出して各地方に商店街やアーケードを作りましょうということをやっていったわけですけども、結局今はどうなってるんだっけ?というと、多くの商店街がシャッター街になっちゃってるということですよね。国とか自治体とかが主導して色々企画してやること自体はいいと思うんですけど、結構過去にも失敗したりしてるんですよね。なのでさっきも言いましたが、こういう施策を考える時っていうのは、それをやるとどうなるのかと、現場をちゃんと理解している人たちがプランを立てていかないと。単純に『デカくすりゃ人が来んだろ!』みたいな、そういうシンプルな話じゃないんだけどな、みたいな。ただでさえ人口が減ってるっていう前提条件があるわけですから、そこに対する回答としては適切ではないでしょうと。なんかそういう意見が出せる人が中にいないのかな?って疑問はありますよね」

寺島「ある地区ではそうかも知れないけど、こちらの地区ではそうなるかっていうね」

森永「そうなんですよね。だからどうやって人を戻すのか。そういう意味ではコロナとか、今回の物価高って、言い方は変かも知れないけども、いいチャンスというかね、いい機会になっているわけですよ。コロナによってリモートワークOKな会社も事実上増えているわけですね……まあ一部の会社ではリモートを辞めるって言ってますけど、それでもコロナ前に比べればリモートやってる会社は僕の実感としては明らかに増えましたし、物価高によって都内に住んでるとめちゃくちゃランニングコストがかかるわけですよ。そうすると地方に引っ越すことによって多少不便になることもある一方で、物価が安くなるわけですから、そう考えると今って結構地方に住むインセンティブが上がってきてますし、テクノロジー面で言っても僕の子供の頃に比べれば、別に東京に居なきゃ何もできませんって話はまったくないので、流れとしては地方に移住するみたいなのってやりやすくなってるわけですから、そう考えると施設をデカくしたから来てくださいっていうのではなくて、それ以外の形で人をどう集めるのか、っていう発想をしていった方が良かったのかな?っていう風に思いますけどね」

「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~8時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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