「国土強靭化基本計画」とは…?堂薗参事官にきく
毎週日曜朝5時5分からお送りしている「防災アワー」
防災をもっと身近にもっとわかりやすく生活目線でお伝えしている番組です。
今朝8月13日は「国土強靭化」について、内閣官房 国土強靭化推進室・参事官 堂薗俊多(どうぞの・しゅんた)さんへのインタビューをお送りしました。
「国土強靭化」…漢字も難しいし、なじみにくい言葉ですが「自然災害に強い国づくり・まちづくりをしましょう」という取組のことです。
単純に被災する前の姿に戻すことに留まらず、より良い町・国土の姿を目指して復興して、次なる災害に対してより強く、よりしなやかになることを目指す」という意味も含まれているということです。
東日本大震災をきっかけに国会で議論され、2年後に「国土強靭化基本法」が成立。
先月7月28日に「国土強靭化基本計画」が5年ぶりに改訂されました。
新たに盛り込まれた「基本的な方針」には5つの柱があります。
今週はそのうちの2つ「防災インフラの整備・管理」と「交通・通信・エネルギーなどライフラインの強靭化」について具体的に伺いました。
例えば身近なところでは…
・災害時に避難所として想定される学校の2階にある体育館には、車椅子でも上がれるようにスロープをつけたりトイレを様式化したり避難所の環境を改善
・山間部のダムについては、大雨が降る前に予測に合わせて「事前放流」を行う
実際、去年9月の台風14号では、過去最高の全国129のダムで事前放流を実施。過去大水害に遭った所でも越水を防ぐことができ、80を超える河川で氾濫危険水位を超えたものの、70の河川ではギリギリ越水を防ぐことができたということです。
・災害でスマホが通じなくなった場合「高高度プラットフォーム(HAPS)」で災害地域の通信をスポット的にカバーしたり「衛星コンステレーション」によってスマホと直接通信サービスを行う…などなど。
詳しくは8月13日の「防災アワー」radikoでぜひお聞きください。
台風7号の動きが気になります。
強い台風7号は、15日(火)には近畿地方から東海地方に接近して上陸するおそれがあります。
台風の動きが遅く、近畿地方や東海地方では影響が長引き、総雨量は平年の8月の月降水量を上回るおそれがあります。
東日本・西日本の太平洋側では、きょうから波が高く、断続的に激しい雨の降る所がありそうです。
最新の台風情報にご注意ください。
気象予報士 防災士 気象庁担当記者 伊藤佳子