日本が誇る伝統芸能「人形浄瑠璃文楽」は、なぜ担い手不足なのか
女装パフォーマーのブルボンヌと、伝統芸能研究家の重藤暁を迎えた7月28日放送「西川あやの おいでよ!クリエイティ部(文化放送)」。
特集コーナーでは「伝統芸能の担い手を考える」というテーマでお届けした。
太夫・三味線・人形遣いの「三業(さんぎょう)」と呼ばれる3つの役割から構成される総合芸術であり、2003年にユネスコの無形文化遺産にも登録された、日本が誇る伝統芸能「人形浄瑠璃文楽」。300年以上もの歴史がある文楽だが、舞台に立つ「技芸員」を養成する研修制度において、今年度の応募がゼロという前代未聞の危機を迎えている。
文楽だけでなく、伝統芸能全体で深刻な後継者不足。継承していくために必要なことは何なのか。深刻な担い手不足の現状から伝統芸能の未来を考える。
重藤暁「まず大事なのは、今回募集した国立文楽劇場での研修生の応募がゼロだったっていうことなんですよ」
ブルボンヌ「文楽というもの全体の担い手が全くいなくなったというわけじゃなくて、この枠に関してはっていうことでしかないのね?」
西川あやの「(国立文楽劇場での)研修制度の応募がゼロだったっていうことなんですけれども、そもそも文楽の養成所とか研修制度ってどういうものなんですか?」
重藤「国立文楽劇場が若い人たちを対象に、『文楽の担い手になりたい人来てください』みたいな感じで募集をかけるんですよね。それに合格すると、国から奨学金みたいなのを貰えるのかな。それでお金を貰いながら研修をしていくっていう制度ですね」
西川「なるほど」
ブルボンヌ「国立のものだし、奨学制度もあるんだったら、この枠は良い枠なんだよね?」
重藤「素晴らしい枠だと思いますね。ただ問題なのは、募集年齢が23歳以下なんですよね」
ブルボンヌ「そうなの!?じゃあ、あたし無理だね(笑)」
西川「(スタジオにいる3人は)みんな無理だね(笑)」
重藤「若い頃に、果たして文楽に接触できるかどうかっていうのが大きなヤマだとは思うんですよね」
西川「大学卒業するぐらいまで、っていうことですもんね。(文楽の担い手に)なろうと思うって相当な覚悟ですから、その時点で、その決心がある方っていうことですもんね?」
重藤「そこが多分大きな問題なのかなと思って。事実、ここにいる僕以外の2人は23歳までに文楽には出会ってないわけで。みんなが23歳までに一回触れているみたいな、そういうのがあるといいかなぁとは思うんですけどね」
さらに、人形浄瑠璃文楽の特徴・魅力や、国立文楽劇場での研修制度で学ぶ内容などについても話した。
「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」は毎週月曜〜金曜の午後3時30分〜5時45分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6kHz、radiko)で放送中。また、radikoのタイムフリー機能では1週間後まで聴取できます。
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