ロシアが「穀物合意」から一時的離脱する思惑
7月18日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、ロシアの穀物合意離脱について意見を交わした。
ロシアは中国の顔色をうかがっている
ロシアがウクライナ産穀物を黒海経由で輸出する手続きを定めた、ロシア・ウクライナ・トルコ・国連の間の「穀物合意」を巡って、ロシアのぺスコフ大統領報道官が合意の延長期限である昨日、ロシアが合意から一時的に合意から離脱すると発表した。ロシアは自身の要求が満たされた場合、合意に復帰するとしている。
ロシアは合意からの離脱で国際社会を揺さぶって、自身の要求を聞き入れさせる思惑だと思われている。
「田中さん、ロシアもこういう手を使ってきたということですかね?」(寺島アナ)
「そうでしょうね。今のところシカゴの穀物の先物市場の動向を見ると、このニュースを受けて穀物価格が多少上昇したんです。ただ、穀物の先物市場自体は、今年に入ってピーク時から約2割減少してるんですよ。かなり穀物価格が落ち着いたなかで、今回のニュースが出てきました。特にウクライナ産の小麦を輸入している国は、実は中国が一番多いんです。あとトルコも多くて、エルドアン大統領とか真剣に乗り出してきます」(田中氏)
「ですから、ロシア・ウクライナ・トルコ・国連の組織で取り決めを行ったということですよね?」(寺島アナ)
「そう考えると、中国に大きく輸出してますから、ロシアと中国の結びつきからいうと、今のロシアは中国経済に完全に依存してますから、中国様の顔色をうかがわないといけないので、恐慌にいくとは言い切れない。どこかで落としどころを見つけるんじゃないかと思います」(田中氏)
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