子育て世帯初の1000万割れ「こども未来戦略方針」から導き出した少子化対策に苦笑い

子育て世帯初の1000万割れ「こども未来戦略方針」から導き出した少子化対策に苦笑い

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7月5日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター、経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、18歳未満の子供がいる世帯が1000万を割ったというニュースについて意見を交わした。

少なくとも子どもの貧困をなくすのは国の仕事なんじゃないの?

厚生労働省が7月4日公表した国民生活基礎調査によると、子育て世帯の平均所得は2021年に785万円、全世帯の平均所得(545.7万円)の1.4倍だった。収入が子供を持つかどうかの選択に影響する様子がうかがえる。
高収入の家庭ほど子供を育てやすい、収入が少ないと子供を持ちにくいといった実態が浮き彫りになった。

「これは森永さんはどうご覧になりますか?」(寺島アナ)

「こないだ閣議決定された『こども未来戦略方針』のなかでも、“少子化は我が国が直面する最大の危機だ”という一文からはじまる文章があって、子どもが減ってしまっている理由の一つとして、若者世代の経済的な不安定さや低所得という問題がある、という非常にまともな分析をされているんです。僕は“政策がダメだ”という話をしがちなんですけど、『こども未来戦略方針』の冒頭に書かれている少子化の実情の原因分析は100%正しいと思っていて、珍しく“素晴らしい”と思いました。そこから導き出される少子化対策はさぞ素晴らしいものだろうと期待していたら、出てきたのが“社会保険料上げます”って」(森永氏)

「どうやったらそれが出てくるんだろう?」(寺島アナ)

「すげーなと思って。ズッコケるというか、何そのボケ?って話なんですけど。ある意味、ここで岸田劇場が終止符をうつというか。“だから異次元の少子化対策なんですね。お後がよろしいようで”っていうオチなんだと思いましたよ僕は」(森永氏)

少子化は進んでおり、18歳未満の子供がいる世帯は22年に991万7000世帯と、1986年の調査開始以来初めて1000万世帯を割った。
高齢者世帯と単独世帯は、いずれも初めて3割を超えた。

「これ、どうすんの?っていうことですよね」(寺島アナ)

「これはデータ云々っていうより、感情論否定しといてこんなこと言うのなんですけど、大人が貧しいのは自己責任の部分もあるかもしれないですよ、多少はね? ただ、こういうニュースを見て、寂しい気持ちになるのは“子どもの貧困”ですよ。自分も子どもいるから、なんとも言えない気持ちになるし。少なくとも子どもの貧困をなくすのは国の仕事なんじゃないの?って思いますよ。そこまでも自己責任だって言い出したら、なんのために国があるんだよ!って思いますけどね」(森永氏)

「色んな手当てをするためには、やっぱり経済成長するしかないですよね」(寺島アナ)

「そうなんです。“子どもの貧困=親の貧困”だったりするんですよ。親がどう貧困を乗り越えるか、それはマクロ経済の環境を良くするしかないんです。少なくとも今は自己責任ですべてを片付けられるほど、マクロ環境は良くないですよ」(森永氏)

「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~8時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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