インフレしぶとい可能性 “インフレ=物価上昇”で叩く議論に指摘

インフレしぶとい可能性 “インフレ=物価上昇”で叩く議論に指摘

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6月28日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター、経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、国際決済銀行(BIS)が警鐘する「しぶといインフレ」について意見を交わした。

“インフレ=物価が上がる”だけじゃない!

世界各国の中央銀行が参加する国際決済銀行(BIS)はインフレ抑制の利上げが金融システムに与える影響を分析した。インフレは「いまの想定以上にしぶとくなる可能性がある」と警鐘を鳴らし、中銀に対して「忍耐の勝負だ」と粘り強い金融引き締めを呼びかけた。
物価の先高観が強まるほど自己実現的に「インフレ心理からの脱却が難しくなる」ため、賃上げと値上げの双方が広がり続けることで物価も下がりにくくなる。

「インフレがしぶとくなるという指摘ですが、これは森永さん、どうご覧になりますか?」(寺島アナ)

「この1年ちょっと欧米で急速な利上げをし続けて、ようやく海外のインフレ率が鈍化してきたという事実はありますけど、アメリカを見ると鈍化したとはいえまだ4%くらいなわけです。コロナ前の約2%から比べたら依然として高い数字なのは間違いないです。そういう意味では“インフレがしぶとい”というのは、その通りだと思います」(森永氏)

森永氏は、良いインフレと悪いインフレについて指摘。

「気を付けないといけないのは、このニュースの最後の方に“賃上げと値上げの双方が広がり続ける”という表現があって、これ自体はそんな悪い話じゃないでしょ? いま日本が特に苦しんでいるのは、資源高や円安などコストプッシュ型でインフレが起きています、ただし賃上げはほとんど行われていませんとなり、家計がやられているんです。だから、こういうタイプのインフレはよくないです。一方で賃上げが起きて、需要が高まって、それによって結果物価が上がっていくリバウンドプール型のインフレに関しては、行き過ぎてなければ好ましいインフレなわけですよ。ネットなんかで議論を見てると、“インフレ=物価が上がる”というだけでなんでも叩く方向が見えるんですけど、そこは分けて考えた方がいいと思います」(森永氏)

「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~8時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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