【西武】松井稼頭央監督インタビュー　蛭間のプロ初ホームランは「本人にとってもチームにとっても本当に大きな一発だった」

――6月18日の広島戦(広島ー西武3回戦)で連敗を7で止めた後、どういった心境だった？
松井「長かったですね。ただ東京ドーム(6月13日～15日、巨人ー西武1～3回戦)あたりから若い選手が感じながら考えながら、いいものが出始めたなと思っていたので、そういう意味では最後3つ目(交流戦最終戦となる6月18日、広島ー西武3回戦)勝てたのは交流戦明けに繋がるなと思った」

――誰も予想できなかった源田壮亮選手の3連続フィールディングミスという悪い流れをよくみんなで跳ね返しましたね？
松井「あの3つは非常に難しい打球だった。太陽もちょうど(目に)入ってくる時間だったし、非常に難しい。源(源田壮亮)だからいっぱいいいっぱいのプレーになったと思うし、ほんとに全員で勝てた試合だったと思う」

――交流戦ブレイクを挟んで4連勝とようやくいい流れになってきたのでは？
松井「そうですね。ピッチャーをはじめバッテリー、そしてよく守ってくれていると思う。やはりいいプレーは随所に出ていたし、守りながらリズムを作るという意味では楽天との3連戦(6月23日～25日、楽天ー西武10～12回戦)3つとれたのは良かったと思う。蛭間(拓哉)が(一軍に)合流して(プロ初)ヒットをはじめ、あそこの(プロ初)ホームランも含め、チームを活性化させてくれればいいと思う」

――蛭間選手は金曜日にプロ初出場初フォアボール、土曜日にプロ初ヒット初犠打、日曜日にプロ初ホームランと面白いように段階を踏んでいますが、彼のバッティングを見ていかがですか？
松井「練習から合流しましたけど、ファームでやってきたことも含め打撃練習を見て非常によくなっているなと思った。あとは実際に1軍のピッチャーの球の質は打席に立ちながら感じていくものだと思うので、そういう意味ではホームランは早すぎるくらい」

――確信歩きみたいになってましたよね？
松井「バットの投げ方ね。えげつないくらい投げてましたね(笑)」

――ホームランを打った打席ですが、楽天の早川隆久投手の変化球に空振りした後、同じような高さとコースの外低めの変化球を見送ったが、選球眼はいいのですか？
松井「蛭間は選球眼いいですからね。ひきつけて打つタイプだと思うし、そこの見極めはオープン戦からしっかり出来ていたと思う。それにしても、3ボール2ストライクでしたよね、(早稲田大学の)先輩から……本人にとってもチームにとっても本当に大きな一発だったと思うし、本人が一番うれしかったのではないか」

――金曜日(6月23日、楽天ー西武10回戦)のお立ち台は一軍に上がったばかりの中村剛也選手でした。さすがですね？
松井「本当に頼りになるなと思う。渡部(健人)を4番に入れて、中村には5番に入ってもらってますけど、中村が入ることによって打線の厚みがさらに増したなとオーダーを見て思った」

――中村剛也が戻っても4番は渡部健人のまま？
松井「渡部がこれからクリーンナップを打っていく中で、4番を経験できることは非常に大きい。前に外崎(修汰)がいて、後ろに中村が控えていると考えると渡部には思いっきりやってほしい。大きなチャンスだと思うし、出ている若手の中で特にチャンスだと思うので、貪欲にガツガツきてほしいなと思う」

――今日から沖縄でのホームゲーム2連戦(6月27日、28日、西武ー日本ハム10回戦、11回戦)、今日(6月27日)の先発は石垣島出身の平良海馬とローテーションがぴったりハマってワクワクしていますが？
松井「もちろん沖縄のファンの皆さんも楽しみにしていると思う。昨年はクローザーとしてやられてしまったので、その借りを返す意味でもいいですし、今年は先発としてマウンドに立つのでかなり暑いですけど1イニングでも多く投げてほしい」

――ファイターズ先発の伊藤大海にどのような印象を持っている？
松井「いいピッチャーには変わりない。真っすぐの質もそうだし、打者のタイミングを外すタイミングであったり、どのボールをとってもそう簡単に打てないピッチャーなので、なんとか1球でも多く投げさせることが大事だと思うし、どんなかたちでもなんとか塁に出てかきまわすことも大事。この暑さのことを考えるとなんとか1球でも多く投げさせたい」

※インタビュアー：文化放送・斉藤一美アナウンサー