23年度に値上げを計画する外食企業は52.6%と、さらに値上げの波が……!
6月21日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター、経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、値上げを計画している企業が52.6%という現状について意見を交わした。
さらに人手不足も深刻。今までの乗りでの値上げは相当難しくなりそう。
日本経済新聞社がまとめた2022年度の飲食業調査によると、23年度に値上げを計画する外食企業が52.6%に上ることが分かった。9割を超える企業がすでに22年度に値上げしたものの、食材高騰や人手確保の費用を補えない。人件費や物流費の上昇は続いており、値上げがさらに広がれば需要回復に水を差す。
ちゃんぽん店を運営するリンガーハットは7月5日から全国の店舗で主力の「長崎ちゃんぽん」を含むメニューを10~80円値上げする。この1年余りで値上げは22年4月、同11月に続く3回目となる。同社は水道光熱費の上昇や原材料高を価格に転嫁すると説明している。
寺島尚正アナ「物価高によってどの業界も値上げとなっているというイメージはありますが、外食企業の52.6%が値上げ。これは森永さんどうご覧になりますか?」
森永康平氏「実際に外食とかすると、メニューを見ると『こんな値段だったっけ?』ということがよくありますよね。値上げ幅がそれこそモノによっては20%とか30%とか上がっているので、1~2年前に比べると景色といいますか、見える風景が変わってきたなって思いますね。ただやっぱり今までと変わって来たなって言うのは、いわゆる期待インフレ率といいますか、将来値上げするんだろうなって思う人たちが増えてきたので、そういう意味では、企業サイドから見れば多少は価格転嫁しやすい状況にはなってきた故の、この動きなんだと思いますね」
寺島「一方で深刻なのが人手不足だと言います。日経新聞が22年度の人材確保の状況について聞いたところ、コロナ前と比較した前回調査より24.2ポイント高い、84.5%の企業が人手が確保しにくくなっていると回答しました。街に貼っております求人広告の時給なんかを見ていますと、東京ですけれど1500円台とかありますものね」
森永「やっぱりコロナが落ち着いたことで人が一気に戻って来たので、飲食店側からすればまさに今が書き入れ時というか、取り戻すタイミングなんですが、一方でバイトする側の子たちからすると、コロナ禍の2~3年で、バイトせっかく合格したのに休業になっちゃったとか、そういうのも経験していて、なかなか人を集めづらくなっている。しかも賃上げの波も来ているので、一気に引き上げて集めようっていう余力が無いところもあったりしますからね。それもまた大変だなって思ったりしますし、この記事には無くて一個付け加えておきたいのは、実際に足元で値上げをしたことによって客数が減ったと回答している会社が3割弱あるんですよね。だからいよいよちょっとこう、ここから先も、今までの乗りで値上げをし続けることも出来なくなりつつあるかなって言うと、企業さんからでもヒトゴトではないし、非常に苦しいのが今の現状かと思いますね」
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