村上信五くんと経済クン コロナの現状は?今話題の国から緊急レポート!
毎週土曜日朝9時~放送している「村上信五くんと経済クン」。
4月24日の放送は、世界を席巻し、いまだ収束をみせない新型コロナウイルスに世界各国はどのように対抗しているのか?
軍事クーデターで国家がいまや崩壊寸前のミャンマー
ワクチンの接種率が世界一といわれるイスラエル
そして世界でもっとも感染者が多いアメリカ
今話題のあの国から緊急レポートしてもらいました。
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≪ミャンマーにお住まいの日本人・マムさん(仮名)≫
【現状は?】
自宅のパソコンのインターネットは使えるが、スマホは一日中遮断されている。外出する時はインターネットが使えない。エリアに気を付けていれば、近所のスーパーに食料を買いにいったりするのは問題ない。
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【現地での体感は?】
マムさんはミャンマーに住んで9年。去年はコロナで大変だったが、今年はコロナを忘れるほど大変なことが起きてしまった。かなりものものしい状況になっている。日本に行く飛行機は飛んでいるが、一度出国してしまうと、ミャンマーに戻れなくなってしまうので日本には帰っていない。
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【実際に身の危険を感じることは?】
夜8時以降は外出禁止令が出ている。夜出歩いて見つかると、捕まって刑務所に連れていかれてしまうので、夜は危険。現地のミャンマー人の人たちは、反軍摘発のための家宅捜索などもある。そんな中、マムさんは基本的には外に出ず、家で仕事をしたりしている。マムさんの家族はミャンマー人なので、今の状況に落ち着いて対処している感じではある。
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【新型コロナウイルスについての報道は?】
軍がメディアを全ておさえてしまっている。国民の士気を高めるために、「コロナは収束した」という報道があったが、実際にはなくなったとは思えない。
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≪イスラエル(エルサレム)にお住まいのフリーアナウンサー・新田朝子さん≫
【イスラエルの日常は?】
去年の7月からイスラエル・エルサレムに住んでいる。まず2週間の隔離生活を経て、イスラエルでの生活をスタートさせた。エルサレムの中心部はトラムが走っていたり、おしゃれなショッピングモールがあったり、ヨーロッパにいるのかなと錯覚してしまうほど栄えている。ただ物価が高く、ハンバーガーとポテト、ジュースのセットを頼むと日本円で3000円ほどになってしまう。危険を感じることはあまりなく、治安は良い。
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【コロナ禍の生活】
先月頃からレストランの店内飲食が再開した。それまでは度重なるロックダウンでデリバリーのみだった。久しぶりにレストランに行ってみると、人とごはんを食べられるって幸せだなと感じた。そして、つい先日、屋外のみマスクの着用義務がなくなった。かなり気持ち的にも開放感があるし、すでに30度を超える日があるなど暑いので、そんな中マスクをしなくて良いというのは多くの人が喜んでいる。
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【ワクチン接種は?】
新田さんも、2月上旬に1回目、3月上旬に2回目と、すでに2度の接種を終えた。イスラエルでは、今外国人も誰でもワクチンの接種ができる。新田さんが通っている大学でも、外国人学生向けに接種の場所が設けられていたり、様々な場所でワクチンが受けられる。接種してから証明書(グリーンパス)をもらうと、レストランの店内飲食やホテルへの宿泊、ジムの利用などが可能になり、行動範囲が広がる。
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【なぜスムーズにワクチン接種が進んだのか?】
理由は2つ。
①国民皆保険制度があり、それを運用しているのが公的な団体。その公的な団体が加入者の医療データ管理やワクチンの接種会場、医者・看護師の確保などを一元で行っている。
②製薬会社にとっても副反応のデータは大切。イスラエルは効率的に接種を進めることができるということで、イスラエル政府とファイザー社との間でワクチンを供給すると合意があった。
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【給付金などは?】
大人だと日本円にして25000円~45000円程度、子どもだと15000円程度の給付があった。また仕事を失ってしまった人に対しても、コロナ前の2019年の給料と比較して70%の補助があった。
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≪アメリカにお住まいの元NHKアナウンサー・久保純子さん≫
【アメリカの現状は?】
ニューヨークに住んで5年目。去年の今ごろは本当に大変で、ニューヨークに住んでいる市民の4人に1人が感染しているといわれている状況だったので、出かけるのは週に1回の買い出しのみだった。今はだいぶ出かけられるようになった。飲食店は室内の50%に限って中で食事ができるようになっている。ブロードウェイも9月には再開できるのではないかといわれている。
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【ニューヨークの株式は連日高騰】
普通に生活している分には好景気という実感はない。失業率も高くなっている。ただ、ニューヨークには何十億という資産を持っている人が多くいる。そういう人たちは、ニューヨークを脱出し、ネットや電話で何億という郊外の別荘を購入して移住しているという現状を見ると、富裕層の中では景気が良いのではと感じる。
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【アメリカのワクチン接種状況は?】
アメリカ全土で1億人ぐらいは2度のワクチン接種を受けている。ニューヨークも、成人の50%はすでに1回目のワクチンを接種済み。日ごとに接種した人が増えている。久保さんも放送の2週間前に接種。すごいスピードで進んでいると感じる。連日新たな接種会場がオープンしていて、中には、有名な博物館の中で受けられるところも。受けにいくと、その博物館の無料券をもらえるなどのサービスがある。
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【アメリカから見た日本は】
菅総理とバイデン大統領との首脳会談は、アメリカのニュースでは一切取り上げられていない。オリンピックについてもあまり盛り上がっていない。久保さんも「本当にやるの?」との聞かれるとのこと。
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世界全体が新型コロナウイルスという見えない敵に立ち向かっているわけですが…みなさんのお話を伺って、改めて、国によって状況が全然違うと実感しました。特にミャンマーは、本当にコロナどころではないですよね…。そんな中、日本は平和であるにも関わらず、各国に比べてかなりワクチン接種など遅れているなと感じます。早く日本も明るい兆しが見えますように…!!
坂口愛美
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この記事の番組情報
村上信五くんと経済クン
土 9:00~10:00
「経済初心者」の村上信五が、ゲストの方に教えを請いながら 「お金」に強くなってゆく番組です。 「お金持ち」しか持っていない情報を イチ早く皆さんに提供できるよ…