村上信五くんと経済クン「オンラインの最新医療サービスをお勉強！」

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【鈴木幹啓（すずき・みきひろ）さん】
人口およそ2万6000人の和歌山県新宮市で、年間およそ4万8000人もの患者が来院する「すずきこどもクリニック」院長。
オンライン診療サービス「イシャチョク」の発案者。
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【オンライン診療サービスを立ち上げようと思ったきっかけ】
コロナ禍になった2020年4月にクリニックに導入することを決めた。当時政府の方針としては「4日間熱があったら病院に通ってください」というものだった。そんな中自分はオンラインで患者さんを診てあげたいと思った。オンラインだと発熱して１日目や２日目でも患者さんは聞きたいことを聞ける。
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【オンライン診療サービス「イシャチョク」とは？】
予約なしで自分の好きな時間にオンライン診療が受けられるサービス。診療を受けたいと思ったら仮想待合室に待機するだけで、全国もしくは医療圏30分圏内の手の空いている医師の診察をすぐに受けることが可能。
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【診療の流れ】
自分が受信したい診療科目を選んで、問診票を入力したり健康保険証、過去の検査結果などを画像でアップロードする。すると自分の選んだ診療科目を登録している医師に“診察受けたい”という意思が伝わる。手の空いた医師とマッチングが成立したらオンライン診療に進む。オンラインでは限られた情報しか得られないので、問診が重要となってくる。問診で病状を推測して薬を処方する。薬は近くの薬局で受け取るか、オンラインで服薬指導をした後郵送で家に届くようにもできる。決済は事前に登録したクレジットカード。
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【これまでこういったサービスはあった？】
コロナ禍前からオンライン診療はあったが、かかりつけ医専用のものだった。初診の患者さんがいきなり受信してくるという専用のものはなかった。
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【実際に使用した患者さんの感想は？】
予約なし、というところに非常にメリットを感じているという意見が多い。
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【料金システムは？】
通常オンライン診療は、各医療機関がシステム利用料という名目で、平均1000円ほどを患者さんから医療機関に支払っている。しかしイシャチョクでは、ランダムに医者が患者さんを選ぶのに格差が生じてしまうので、1000円はイシャチョクに入り、医者にはシステム利用料は入らないようになっている。
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【カルテは？】
診察した医師が所属する病院に、原則で５年間保存される。現在は400人ほどの医師が登録している。およそ７ヵ月で400人集めた。
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【今後の展望は？】
ビデオ通話を通じて、患者さんの血圧や心拍数、呼吸数、酸素飽和度、また今年中には血糖値までわかるようなAIシステムを搭載して診療できるようになる。顔の表情を画面で１秒間に45枚ぐらいの写真を撮る。それを15秒ぐらい続ければ、皮膚の毛細血管の微妙な色の差で、驚くほどのデータが得られるようになる予定。問診を入力している段階でデータをとるので、問診の時にはそのデータをもとに診療を進められる。7月ぐらいにリリース予定。
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【日本の医療のDX化 今後の課題は？】
⓵世論の盛り上がり、時代の移り変わり
⓶国策
⓷医師のやる気、リテラシー
→医師はITやデジタルリテラシーが低くても生きていけるので、あまりDX化に対する知識がない。開業医はだいたい45歳～75歳が一般的。60歳ぐらいで「DX化が」と言われても、なかなか動けない。ただ、イシャチョクは「手があいた時間帯に患者さんを診てください」というものなので、医師の副収入にもなるし、自分の患者さんのパイを増やすという意味でもメリットしかないので、ぜひそのあたりをアピールして導入を促していきたい。
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実際にイシャチョクにアクセスさせて頂きましたが、とても分かりやすかったです。コロナ禍は落ち着きつつありますが、小さいお子さんがいらっしゃる方など病院に行くのも大変な方でも気軽に診療を受けられそうなサービスで、これからもどんどん注目が集まりそうだと感じました。７月のアップデートも楽しみです！
坂口愛美