【アナコラム】高橋将市「スポーツ中継に欠かせないもの」
文化放送メールマガジン(毎週金曜日配信)にて連載中の「アナウンサーコラム」。週替わりで文化放送アナウンサーがコラムを担当しています。この記事では全文をご紹介!
▼5月26日配信号 担当
高橋将市アナウンサー
スポーツ中継をするにあたり、なくてはならないものがあります。それは「資料」です。
もちろん、資料に頼りすぎる中継はよくありません。ただこれがないと広がりのない、無味乾燥な中継になってしまいます。スポーツ中継には欠かせない「調味料」、それが資料です。
資料には中継自体に使う資料と、チームや選手の日々の成績を記す資料があります。今回は日々の成績を記す資料をご紹介します。
日々の資料はプロ野球中継用につけています。
期間はプロ野球公式戦開幕(ライオンズはキャンプ期間中の練習試合から)~日本シリーズ終了までで、基本的に全球団全選手の日々の成績を記しています。
文化放送はライオンズナイター以外にも、各放送局の代理制作などで全12球団の試合を実況する可能性があります。
その時困らないためにも、全球団の動向を知る必要があります。野球中継を担当しているアナウンサーは程度の濃淡こそあれ、ほぼ全員こういった資料をつけています。
私の場合、ライオンズ以外の11球団は統計ノートに、ライオンズは各選手毎にそれぞれ紙のシートに書いています。
全て手書きです。統計ノートには「その日のスコア、勝敗、各選手の成績(打者ならの打撃内容、投手なら投球内容)」を書いています。ライオンズの場合、野手については各打席の内容も記録しています。
資料つけにかかる時間は3時間ほどです。これをシーズン中はほぼ毎日、だいたい朝起きてから会社や球場に行く前に行います。
正直毎日3時間これに費やすのはキツいですが、気合いを入れてやっています。
私が入社してまだ数年の頃、先輩のアナウンサーに「資料付けは仕事だと思うとキツいから、日記をつけていると思ってやりなさい」と言われました。
以来20年超、日記を書いているつもりで資料をつけています。
各選手の日々の記録をまとめているのですから、何百人分もの日々の日記をつけている・・・ということになるのでしょうか?
これからもリスナーの皆さんに情報をたくさんお伝えできるように、日記を書き続けます!