岸田政権の少子化対策財源は出来の悪い学生?良いところを伸ばすべき
5月23日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、について意見を交わした。
岸田首相の発想は玉虫色だから、良いところを伸ばして欲しい!
岸田文雄首相は5月22日、少子化対策を巡る3年間の集中取り組み期間で増やす予算の財源について「消費税を含め、新たな税負担は考えていない」と明言した。徹底した歳出改革や経済成長で実質的な国民負担を抑制する方向性を指示した。
政府内には、財源確保のために公的医療保険の保険料などに上乗せ徴収する案がある。
「岸田政権が掲げる“異次元の少子化対策”の財源として、消費税は考えていないということですが、これは田中さん、どうご覧になりますか?」(寺島アナ)
「この発言をそのままとればいい事だと思います。歳出改革をどういう風に捉えるかということもあり、あまりやりすぎちゃうと財政が緊縮になってしまいますが、今のような日本経済を安定的にしていくためには歳出増が必要です。経済成長で実質的な国民負担を抑制する方向は、当面は税の自然増収でまわしていく発想であれば賛成です」(田中氏)
ただ、国債の発行に関しては疑問を投げかける。
「それと同時に、“こども国債”のような特定の名目が着いた国債を発行するのは、僕から見れば“この1万円札に赤色を付けて、こっちは緑色を付ける”みたいなバカげた発想なので、単に国債を発行することで当面の財源を手当てして、数年間は経済成長を安定させることにより自然増収で無理なく財源を手当てしていく方が良いと思います。それに近いことを岸田さんは言ってるんですよ」(田中氏)
そして岸田首相の政策に様々な方向があることに注目。
「一方では歳出改革であるとか緊縮財政に結びつくようなことも言っていたり、公的医療保険の保険料を上げていくと言っていたり、岸田さんは玉虫色的なの発想で言ってるんですね。ただ良い方向性のことも言ってるので、そこを伸ばしていって欲しいな、と。なんだか出来の悪い学生に、“こういう可能性もあるから、これを伸ばさなきゃいけないよ”と優しく言うような、金八先生みたいな話になっちゃってますが、まだ可能性はあるから諦めちゃいけないと思います」(田中氏)
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