ケンカ早期解消のため「のび太」は「ジャイアン」に取られたおもちゃを諦めるべきか？ウクライナ侵攻の落とし所をスタジオ討論

室井「誰でも戦争はやめろって思うんだろうけど、ウクライナのことがあったとき、もし日本が侵略されたらって考えたら、それはちょっと違うなって。残って頑張るというか、抵抗はするだろうなって考えたんですよね。」

篠田「戦争は1日でも早く終わった方がいいと思います。それはアメリカの大統領も含めたコンセンサスでしょう。ちょっと乱暴な比喩ですが、「ジャイアン」のようないじめっ子と「のび太」のような子がいて、戦争になっているとします。「ジャイアン」は今まで「のび太」のおもちゃとかを全部取っちゃっています。争いは1日でも早く終わった方がいいので今すぐ止めると、「のび太」のおもちゃは、もう諦めろということになります。これで長続きする平和が訪れるのかといえば、「ジャイアン」がまた取りに来る恐れが強いですよね。ドラえもんの世界では、「のび太」がドラえもんの力を借りて「ジャイアン」にギャフンと言わせるようなことをやったりしながら、ようやく均衡状態になりますよね。」

室井「ここでいうドラえもんってアメリカですか？」

篠田「日本も含むウクライナを支援している国々が、ポケットから何か出そう、みたいなことをやっています。残念ながら、それがドラえもんの道具ほどの威力があるのかどうかは疑問です。何とかドラえもんの力も借りて、「のび太」が「ジャイアン」にギャフンと言わせるような行動を取って、おもちゃを取り返したりして、そこで初めて「ジャイアン、もうやめようよ」っていうふうに「のび太」に言わせたいんですが…」

室井「でも「ジャイアン」はそこでまた「のび太のくせに！」って言うんじゃないの？」

篠田「言うかもしれませんね。ただ、こうなってしまった以上、とにかくどこまでやれるのか考え続けて頑張っていくしかないということです。」

大竹「ただ戦争はどこでやめても、あとで戦争犯罪の問題がクローズアップされますよね。それをどこまで考えているのか知らないけど、ロシアも落とし所がなくなっちゃってるんじゃないんですか？だって戦争を止めれば戦争犯罪がどんどん表沙汰になるわけですよね。」

篠田「ウクライナからみると、戦争犯罪が起こっている中で、それを許すとか簡単に言えるような問題ではないですよね。またロシア側がプーチンを差し出すようなことは、クーデターや革命など、よほどのことがないと起こらないでしょう。このような中で、いわゆる落とし所というものは基本的には「ない」ですね。「ない」ので双方が立場を引っ込めない形で、それでも何かいいことを一つ一つ積み上げていく。例えば、今だったら穀物の輸出合意は認めようとか、次は交戦状態を止めようとか、こいうことを積み上げる作業を地道にやっていくしかないですね。」

「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時～3時30分、文化放送（AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko）で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。