韓国訪問を表明した岸田総理に森永氏が注文「ちゃんと議論してくださいよ!」

韓国訪問を表明した岸田総理に森永氏が注文「ちゃんと議論してくださいよ!」

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5月3日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター、経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、韓国・尹大統領とのシャトル外交を再開すると発表した岸田総理について意見を交わした。

日本が出すべき問題を話さずに「仲良くなりました!」では意味が無い

岸田総理が今月7~8日に韓国を訪問し、尹大統領と会談する方向で調整していると明らかにした。総理は尹大統領が3月に来日した際、首脳同士が相互に訪問するシャトル外交の再開で合意していて、その第一弾となる。総理は「シャトル外交に弾みをつけて、今後の日韓関係の加速、激変する国際情勢について腹を割った意見交換ができるいい機会になる」と述べている。

寺島アナ「これで日韓の関係改善につながるか、なんですがねえ?」

森永康平「別に話をするのは全然いいと思いますけど、ちゃんとお互いが議論すべきところをちゃんと持ち出して、それぞれが納得出来る回答を得られるかどうかが大事であって、あくまで会うだけだったらそれ自体は何の意味も持たないというか。岸田さんがね、そこまでちゃんと話を詰められるのかどうか、というところですよね。ただ会って仲良くするだけじゃ意味が無いんで」

寺島アナ「日韓関係なんですが、日本企業への賠償を命じたいわゆる徴用工訴訟問題などで戦後最悪といわれる程、冷え込みました。去年5月に就任した尹大統領は政府傘下の財団が日本企業の賠償金を支出する解決策を示して、関係の改善に取り組んでいます。ただですね、韓国の国内では尹大統領に対し、「譲歩しすぎだ」などと批判も出ており、支持率低迷も続いているという状況なんですが、まあこのあたりを尹大統領がどういう風にコントロールしていけるのかっていうのも、ひとつの課題です。あと、日韓関係がもし改善されると、日本経済にはどういう影響が出るんですか?」

森永「もちろん関係が良くなって経済に悪い影響が出るということはまあ無いでしょうから、経済のことだけを考えれば関係が良くなっていいですねって話はもちろんそうですけど、ただ竹島の問題もそうだし、レーダー照射の問題もそうだし、そのあたりどうすんの?と。つまり徴用工の問題を必ず出して来ますけども、それはそれで議論としてそっちが持ってくるんであれば、日本は日本で出すべきものは出すべきですし、『岸田さんそこまでちゃんと議論してくださいよ』と。逆に言われるがままに『そうですね~、悪かったですね~』で済ませて、それで『仲良くなりました!関係改善です!』ってそりゃおかしいだろう!って話で。やっぱり言うべきところは言うし、譲らないところは譲らないし、そういうところをちゃんと議論しあった中で、お互いこうですよねという合意が取れて、それで関係が改善されていくのであれば、それは素晴らしいことだと思いますけど、本当にそこまでやんの?って言うところですよね。結局アメリカが世界のパワーバランスを俯瞰した時に、アメリカが一旦中東からも手を引き、アジアの国防に関しても昔ほど『アメリカが守ってやるぜ』っていうスタンスから、いわゆる拡張的抑止だというところで、ある程度日本と韓国にも『主体性を持ってやってくださいね』っていう方向になってしまっている。そうするとアメリカサイドから見れば、日韓の間にある問題っていうのは『いちいちゴチャゴチャ言わずに仲良くせいや、おまえら!』と、一種の棚上げですよね。そりゃアメリカの立場から見ればそうでしょうよ。でも『それに流されていいんですか?』っていうね。それも主体性の問題なんですよ。そこは僕も理解できますけど、それはあくまでアメリカから見た話であって、日本としては譲れないところだよ、と主張していけるのかどうかがポイントですよね」

「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~8時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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