「ついに来たか…」インドの人口、中国抜き世界一へ

「ついに来たか…」インドの人口、中国抜き世界一へ

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4月20日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏と寺島尚正アナウンサーが、インドが2023年半ばに中国の人口を抜くというニュースについて意見を交わした。

藤井氏「人口“増加率”は減っても、インドは人口が増えていく」

国連人口基金(UNFPA)は19日、インドの人口が2023年半ばに中国の人口を約290万人上回り、世界一になるとの推計を発表している。

推計では、2023年半ばのインドの人口が14億2860万人、中国は14億2570万人となる。世界の人口は80億4500万人に上る見通しで、インドはその18%を占めることになる。

年齢別では、0~14歳の割合がインドで25%、中国で17%。65歳以上は中国の14%に対し、インドは7%。今年1月の中国国家統計局の発表を見ると、中国の2022年末の人口は61年ぶりに減少。インドは人口が世界最多になった後も、中国を引き離していくものとみられている。

寺島アナ「インドが今年半ばに中国の人口を抜くというニュースですね」

藤井氏「ついに来たか…ということですよね。そうなるってことはわかっていたわけですけども、こんなに早く来るんだなぁっていうのは感慨深いですよね。人口増加率で言うと、アメリカ・中国は、だいたい0.1%増なんですよ。インドは、70〜90年代ぐらいまでは2%以上の増加率があったんですよ。
で、90年代以降、それまでの2%は下回って急速に減ってきているんですが、それでも0.8%増だから人口は相当増えているんですよ。“増加率”は減ってますけど、まだまだインドはどんどん人口が増えていくっていうことなんですよね」

さらに、藤井氏は18世紀後半に起こった産業革命以前と以後のGDP(国内総生産)推移を踏まえて、自身の見解を述べた。

藤井氏「そうなると、インドと中国っていうのが二大スーパー大国になるわけですけど、これはどういうことかっていうと、18世紀後半に産業革命が起こるまでは、実は世界のGDPの大半を占めていたのはインドと中国なんですよ。世界のGDPの7〜8割を占めていたんです。
産業革命後、急にヨーロッパ・アメリカ・日本が台頭してきて、世界のGDPの8割を占めるようになって、インド・中国は1〜2割になったんですが、いま急速に日米欧が下落して、急速にインド・中国が伸びているんですよ。だから、21世紀中盤以降、22世紀にはまた逆転して、インド・中国が8割を占めますよ…まぁ、さすがに8割は無理かなぁ」

寺島アナ「『歴史は繰り返す』みたいな感じがしますね?」

藤井氏「23世紀ぐらいになったら、そうなってるんじゃないですか?だから、21世紀後半には逆転するでしょうね? そこを見据えての外交を考えないといけないんですよ。いま大砲を使わないでGDPという尺度で、“経済戦争”を世界各国とドンパチやっているんですよ。“経済”という平和な武器で戦っているんですよ。それで、我々は勝てるかどうかが問われているんです。
で、消費増税するでしょ? 社会保障費上げるでしょ? それでまた防衛増税するでしょ? それで弱体化させているわけですよ。成長しなくなるんです。減税して、社会保障費さえ下げればGDP伸びるんですよ。そしたら経済戦争に勝てるのに。中国・インドがこんだけやってるんでしょ? これじゃあ負ける!」

寺島アナ「いやぁ、その辺りはしっかり考えていただかないとねぇ……」

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