岸田総理襲撃犯に森永康平氏「政治に不満を持つのは自由だが、テロは許されない。そこをはき違えるな!」
4月19日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター、経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、岸田総理へのテロ事件を起こした木村隆二容疑者に対し、強く批判した。
テロをした犯人の主張を発信してしまう、マスコミの対応も注意が必要
岸田総理の選挙応援演説で、爆発物が投げ込まれた事件。威力妨害容疑で逮捕された無職の木村隆二容疑者(24)が、「年齢などを理由に去年7月の参議院選挙に立候補出来なかったのは憲法違反だ」として、国家賠償請求訴訟を神戸地裁に起こし、棄却されていたことが昨日わかった。
訴訟記録によると木村容疑者は去年7月10日投開票の参議院選挙に立候補しようとしたが、公職選挙法が規定する被選挙権30歳以上を満たさず、また300万円の供託金を用意出来なかったため、立候補出来なかったとして国に10万円の損害賠償を求めて提訴した。訴訟で木村容疑者は「参議院選挙の被選挙権の規定には合理的理由が無く、青年の被選挙権を侵害している」と主張した。「30歳未満の成人が30歳以上の成人と同じ大人であるにも関わらず、立候補出来ないのは差別だ。法の下の平等などを定めた憲法に違反する」とした。一審の神戸地裁は去年11月、年齢要件と供託金制度はいずれも合理的として訴えを退けている。
寺島「森永さん、この木村容疑者の訴えについてどう思われますか?」
森永「政治とか選挙の制度に対して不満を持つのは別に自由ですけども、そりゃ別に各人が勝手に思っていいだけの話で、それとテロ行為をしていいかっていうのはまったく別の話ですよね。一国民の一人が選挙制度に不満を持ってますというのは、そんなの別に多くの人が思っているわけで、この木村容疑者だけが電波に乗せて主張が通ってしまうとか、通るかどうかは別としても、『こういうことを不満に思ってました!』っていうのを報じられるってなってしまうと、ある意味テロをすることによって自分の思っていることを世の中に発信できるって思っちゃうわけですよね?だから、そこらへん本当報道の仕方を気を付けないと、ある意味模倣犯が生まれると思いますし、逆に今の若い子風に言うと「コスパ」というかね。例えば今回、爆発物が爆発しなかったっていうのは不幸中の幸いでしたけど、逆に今後模倣犯が自分の主張を色んなところに幅広く訴えたいと思った時に、あえて全然殺傷能力のないものでテロ行為をやれば、別に殺人で捕まるわけでもないし、凄く軽い量刑で行けちゃうわけじゃないですか。だから本当にこの報道の仕方っていうのを気を付けないと、さらなる模倣犯を生む可能性が高いと思いますよね」
寺島「木村容疑者のお爺さんがこう言ってます。『罪は罪。何年刑務所に入るか知らんけど、そうせないかんと思う』。これが一番ですよね。『とんでもないことをおまえやったんだぞ!』ということなんですよね」
森永「政治とか選挙制度に対して不満を持つとか、自分なりの考え方を持つのは、そりゃあ思想は自由で、そこは否定はしないですが、それとテロをやっていいかっていうのはまったくもって違う。そこをはき違えるなよ!と思いますけどね」
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