オワハラも?就職活動の選考早期化に拍車 会社に利用される大学生
4月11日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、就職活動の日程ルール見直しについて意見を交わした。
専門人材で採用なんてとんだ茶番!
政府は昨日、就職活動の日程ルールを見直し、専門性の高い人材の選考開始を大学3年生終了前の春休みに前倒しすると発表した。
現在の大学2年生から適用し、現行から3カ月ほど早める。
「専門」の定義は企業任せで、曖昧なままでは就活の早期化に拍車をかけることになると指摘した。
「専門性の高い人材の対象が曖昧なようですが、“就活選考の早期化”これは田中さん、どうご覧になりますか?」(寺島アナ)
「大学3年生終了前の春休み前ですか? それは専門的って言ってもね、どうなんですか? 正直言って、“専門性を持った大学生”という名目で、特定の大学の学生をとるだけなんじゃないですか? つまり理工系の旧帝大系の国立大学とか、一部の私大の学生。さらに特定のゼミであるとか、特定の研究室であるとか、そういった人材を囲い込むだけで、その学生が専門性を持っているかどうかは後で選別するっていうことでしょうね。」(田中氏)
そして田中さんは、就活を名目に大学生が利用されやすい問題を指摘した。
「つまり卒業するまで時間がありますから、途中で“内定取り消し”みたいなことだってあるんじゃないですか? そういったことを避けるため、学生たちも会社の奴隷となって『専門的な勉強』をされるんじゃないですかね。ともかく“専門性で採用する”なんてとんだ茶番だと思いますよ」(田中氏)
現3年生向けの要請日程は、
・“広報活動は3月以降、選考活動は6月以降、内定は10月以降”を順守。
・5日以上のインターンシップであれば、学生情報を選考に活用可能に。
・内々定後に就活終了を強要する“オワハラ”の防止徹底を求める。
そして、現2年生向けの新ルールは、
・専門人材は、3年生終了直前の春休み以降に選考開始を可能に。
・2週間以上のインターンシップ後の開始が条件
「“オワハラ”という言葉が出てきましたね」(寺島アナ)
「だから専門性うんぬんとは違うんですよ」(田中氏)
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