私立大の新設を抑制へ 大学教授が語る日本の大学システムの問題
4月4日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、私立大学を新設する際の審査を厳しくし、大学全体の規模を抑制する方針について意見を交わした。
日本の大学全体に欠けているものは“人”と“お金”
文部科学省は、私立大学を新設する際の審査を厳しくし、大学全体の規模を抑制する方針を決めた。
少子化の進展で入学者数が入学定員を下回る「定員割れ」大学が増えていることから、学生確保の見通しを客観的なデータや分析で示すことを大学に義務づけた。2025年度開設予定の大学から適用される。
「こういう動きですが、これは田中さん、どうご覧になってますか?」(寺島アナ)
「文科省的な護送船団方式というか。すでに経営している私立大学を守る政策としては出てくるんだろうと思います。ただ日本の大学全体に欠けているものが何かというと、“人”と“お金”ですよね。日本の場合は財務省が緊縮政策とってるんで、大学の研究・教育にさける人もお金も乏しくなってしまって、それをどうしていくのか問われているんです」(田中氏)
さらに田中さんは、日本の大学全体のシステムの問題に切り込む。
「逆に言えば、政府の予算がないと維持できない大学がほぼすべてなんですよ。財務省的な緊縮ではなく、余裕を持った教育システムを作ることが必要なんです。それがうまく出来ていないので既存の大学の経営も厳しく、新設の大学が増えちゃうとさらに厳しくなる、という話ですよね。だから“大学経営を適切に国が支えていない背景がある”と言いたいです」(田中氏)
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