『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』 両親が住んでいた家がいま「空き家」に。どうすればいいでしょう?
情報番組「大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ」では、残間里江子さん(フリープロデューサー)と、大垣尚司さん(青山学院大学教授、移住・住みかえ支援機構代表理事)が、お金や住まいの話を中心に、大人世代のあれこれを語ります。
この連載は、番組内の人気コーナー「おとなライフ・アカデミー2023」の内容をもとに大垣さんが執筆した、WEB限定コラム。ラジオと合わせて、読んで得する家とお金の豆知識をお楽しみください。
両親が住んでいた家がいま「空き家」に。どうすればいいでしょう?
2023年3月11日の放送では「空き家」についてのご相談メールをいただきました。
★メールまとめ
・田舎の両親の家が空き家になっている。
・最近空き家が何かと話題。放っておくと問題がおきるのではと心配。
★メール本文
最近、「管理不全空き家」という言葉をよく耳にします。
私も、現在同居している両親が、田舎で暮らしていた家を、
空き家のまま、放置しているような状況になってます。
ときどき出かけて風を通したり、片づけなどしていますが、
両親が元気なうちは処分することは考えていません。
とはいえ「管理不全」といったレッテルを貼られてしまうと、
それはそれで困ります。
何か対策を考えたほうがいいのでしょうか。
(ケイザブローさん 神奈川県川崎市 47歳)
貸していただくのが、一番です
大垣 これはもう、貸してください。それしかない。対策っていっても、しょっちゅう行けない状態だと、どうしても家の具合は悪くなっていきます。
最近では、「空き家」になる前の状態を、ちゃんとフォローしないといけないね、っていう議論が出てきています。
実際に「空き家」になっちゃうと、かなり手が打ちにくくなってしまいます。そこで、そうなる前のところ…「空き家」というより「住んでない家」ということですよね。ここで対策をとることが重要です。
ケイザブローさんは、ときどき訪れて風を通されたりしているので、ご心配されるような「管理不全状態」になったりはしないと思います。
そうは言っても、人が住んでいないと、家は傷みます。
なんとなく持ってる家を、活かしていくのをお手伝いするという意味で、移住住み替え支援機構とか、国の制度も設けられています。とにかく人に住んでもらう、というのがいちばんいいんじゃないかと思います。
ぜひ一度、移住住み替え支援機構にご相談ください。この記事の最後の部分に、リンクが貼ってあります。
今回は、空き家について考えてみました。
メールをお寄せいただき、ありがとうございます。
大垣尚司 プロフィール
青山学院大学 法学部教授、一般社団法人 移住・住みかえ支援機構代表理事。
第一線で培った金融知識をもとに、住宅資産の有効活用を研究・探究する、家とお金のエキスパート。
東京大学卒業後、日本興業銀行、アクサ生命保険専務執行役員、日本住宅ローン社長、立命館大学大学院教授などを経て、現在、青山学院大学法学部教授。
2006年に「有限責任中間法人移住・住みかえ支援機構」(現、一般社団法人 移住・住みかえ支援機構)の代表理事に就任。
日本モーゲージバンカー協議会代表理事を兼務。著書に『ストラクチャードファイナンス入門』『金融と法』『49歳からのお金ー住宅・保険をキャッシュに換える』『建築女子が聞く 住まいの金融と税制』など。
家とお金に関するご質問、お待ちしてます
番組では、家とお金にまつわるメールやご質問をお待ちしています。
宛先は、otona@joqr.netまで。
※この記事で掲載されている情報は全て、執筆時における情報を元にご紹介しています。必ず最新の情報をご確認ください。
お知らせ
パーソナリティの一人である大垣尚司さんが代表理事を務める一般社団法人「移住・住みかえ支援機構」(JTI)では、賃貸制度「マイホーム借上げ制度」を運用しています。
住まなくなった皆さまの家をJTIが借り上げて、賃貸として運用。
入居者がいない空室時でも、毎月賃料を受け取ることができます。
JTIは非営利の公的機関であり、運営には国の基金が設定されています。
賃料の査定や、ご相談は無料。資格を持ったスタッフが対応いたします。
制度についての詳しい情報は、移住・住みかえ支援機構のサイトをご覧ください。
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この記事の番組情報
大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ
土 6:25~6:50
楽しいセカンドライフを送るためのご提案などがたっぷり! 金融・住宅のプロフェッショナル大垣尚司と、フリープロデューサー残間里江子が 大人の目線でお届けします。…