“働くこと優先の人”と“家庭優先の人”の間の溝とは?
自分の生き方と他人の生き方が違う時、自分の方がいい生き方をしてると思いたくて、相手の生き方をくさしてしまうことがあるという。3月14日の「大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)」では、早稲田大学准教授で社会学者の森山至貴さんが著書「女性を閉じこめる『ずるい言葉』」の中からわかりやすい例を話してくれた。
小島慶子「この本には色んな言葉がありますよ」
森山「これ全部実例なんです」
小島「『女性の割には話が通じるね』とか『女性ならではの視点』とか『女を捨ててるね』とか『本物の女性に見えるね』とか『嫁入り前の娘さんにケガをさせるなんて』とか、何か聞いたことがあるなっていうのがいっぱいあります」
森山「ですよね。実例を編集者さんに集めていただいて…」
大竹「本は全部で7章に分かれていて、第1章では“女性の人生を勝手に区別する言葉”にスポットライトを当てております。ここにはどんな言葉が載っているんですか?」
森山「バリバリ仕事をしている人と結婚して家事とか育児とかに専念してる人との間にある溝、この溝の両側でお互いを傷つけるような言葉がいっぱいあるなと思って、そんな言葉を集めてみました」
大竹「『なんで旦那さんが稼いでいるのに専業主婦にならないの?』これは女性から女性に向けて?」
森山「言うこともあります」
大竹「女に人同士でも意識の違いがあるんですか?」
森山「女性が女性に行ってしまうずるい言葉があって、自分の生き方と他人の生き方が違う時に、自分のほうがいい生き方をしてると思いたくて相手の生き方をくさしたりすることがあるんです。例えばこの場合『なんで旦那さんがいるのに専業主婦にならないの?』には『無意味に働いてるんじゃないの?』みたいなニュアンスが陰に隠れています」
小島「本のイラストは職場の女性と男性のイラストなんですけど、女性が『課長に昇進できたのはありがたいんですけど管理職業務って難しいです』って言うと、男性が『まだなったばっかりだし慣れるまでは時間かかるじゃない?』と答える。女性が『夫のアドバイスは業界が違うからあんまり役に立たなくて』と言うと男性が『でもさ、そもそも何で旦那さんが働いてるのに専業主婦にならないの?』っていう会話です」
森山「働いてる女性の多くの方が言われたことのあるんじゃないかと思いますけど…」
この他にも番組では、森山至貴さんが知らないうちに女性を傷つけてしまう言葉について語っています。もっと聴きたいという方はradikoのタイムフリー機能でお聴き下さい。
森山至貴さんは番組の「大竹メインディッシュ」のコーナーにご出演です。
「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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