『中元日芽香の「な」』死ぬのが怖い…という人へ中元「デス・エデュケーションという言葉を知っていますか?」
『中元日芽香の「な」』が、3月13日(月)午前7時に更新され、おたよりで届いたお悩みに中元が答えた。
今回届いたメールは、死ぬのが怖いというお悩みと今見えている世界が怖いというお悩み。
「私には大きな悩みがあります。それは死ぬのが怖いということ。20代後半のいい大人ですが、恥ずかしながら本当に怖くてたまらないのです。始まりは数年前、人生で初めて自分の周りの人の死を経験したのがきっかけでした。人の死がうまく受け入れられず漠然とした恐怖を感じるようになり、考え込みすぎてひどい時期はその不安が体調面にも症状として出てきてしまっていた時期がありました。その後とにかく深く考えないようにすることで体の症状は落ち着きましたが、それでも頭の中ではもう何年間も毎日死というものがよぎってしまっていて。そのせいでどこか悲観的に人生を過ごしてしまっています。自分が死ぬことへの大きな恐怖もありますし、また大切な人の死も本当に怖いです。この先、生きれば生きるほどどんどん大切な人の死が待っていると想像するだけで怖くてたまりません。また恋愛に対しても失った時のことをつい想像してしまうので、かけがえのない存在ができるのが怖くて結婚する勇気が出ずにいます。この先一生死に怯えながら生き続けるのは耐えられそうにありません。この恐怖とはどのように折り合いをつけて生きていけば良いのでしょうか」
この悩みに中元はとある考え方を提示する。
中元「身近な方とのお別れ、死に直面したことで恐怖や強い不安を抱くようになったんですね。不安が体調不良として現れる日もあるっていうふうにも書いていたので、今日はこのテーマについて一緒に考えてみたいと思います。皆さんは、突然ですが、デス・エデュケーションという言葉はご存知でしょうか?日本語で死の準備教育っていうふうに意味なんですけれど、お二方のメールを読んで私が、まず浮かんだ言葉です。急に硬い話になるんですけれど、デス・エデュケーションを提案したアルフォンスデーケン氏はこのように言っています。「「死」を正面から見つめることで、命の尊さに気づき、限りある「生」をより良く生きることを目指す考え方」。このデスエデュケーションについて知ることで、何かの新しい考えが生まれるきっかけになればなんていう風に思った紹介しました」
では、どのように折り合いをつけていけば良いのか。中元は次のように語る。
中元「この恐怖とどのように折り合いをつけて生きていけばよいでしょうか。ということですが、無理に頭に死っていうのをよぎらないように考えないようにしようっていうのが、そんなのわかってても無理よっていうふうになると思います。日々を生きていく中でこの趣味をもう少しやりたいからなんか元気に生きてたいなとか、この人と楽しい時間をね1分1秒でも長く過ごしたいから生きるの楽しいな!みたいに死への恐怖に勝る積極的に生きたいなって思わせる何かに出会えた時に、自然と死について考える時間が少しずつ短くなっていくのかなっていうふうに私は思いました。他の考え事するのが優先で死について考えてる場合じゃないわっていうふうになると、気づいたら暗い気持ちにならないまま1日が終わってたっていう日も出てきそうですかね?あるいは考えが浮かんでどうしようもない時なんかは瞑想などをして一旦考えるのをストップさせるっていう事も有効かもしれません。
先ほどのデスエディケーションのように概念として言われているものなので、いっそ徹底的に向き合ってみるというのもなんか一つ考えが自分の中で見つかるかもしれません」
その他、同様に身近な人の死を経験したことで世界が怖いと感じるようになった方、自分の中にもう一人の自分がいるという方のメールにも中元が答えた。こちらは是非Spotifyで。
『中元日芽香の「な」』は毎週月曜日午前7時に、Podcastにて更新中。
「過去の配信分もこちらから聴けます」
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Profile
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1996年4月13日生まれ。広島県出身。早稲田大学在学中。 日本推進カウンセラー協会認定、心理カウンセラー&メンタルトレーナー。 2011年から6年間、アイドルグループ「乃木坂46」のメンバーとして活動したのち、2017年にグループを卒業。 自身の経験から、心理カウンセラーになることを決意。グループ卒業後、認知行動療法やカウンセリング学などを学び、2018年にカウンセリングサロン「モニカと私」を開設し心理カウンセラーとして活動を始め現在に至る。