「あれ?印刷代がない」素人が作り始めた相撲雑誌「TSUNA」創刊時のとんでもエピソードとは?
大相撲元関脇「豊ノ島」さんの友人で、相撲雑誌「TSUNA」の編集長を務める竹内一馬さんが、3月6日のくにまる食堂に初来店。元々ロックスターを目指していた竹内さんが相撲の雑誌を創刊した意外なきっかけを振り返った。
邦丸「竹内さんを初めて知った方もいらっしゃると思うので、どうして相撲情報誌「TSUNA」の編集長を務めるようになったのか、改めて教えてもらえますか?」
竹内「僕はもともとロックスターになりたいと思って三重の漁村から上京してきたんですけど、CDが売れなくて日々路上で弾き語りをしていたんですね。そこに豊ノ島が来て「いい曲だね」って声をかけてくれて、「もっかい歌ってよ」って言われたのが、相撲界との繋がりができたきっかけだったんです。」
邦丸「それが亀戸駅前だったんでしょ?ストリートミュージシャンをやってたら豊ノ島さんがふらっと来た?」
竹内「そうなんですよ。そこから年齢も近いこともあって、連絡先を交換して一緒にご飯を食べに行ったりするようになったんです。出会った頃、僕はロックスターになる、彼は6時に近い時間で相撲が取れる力士になると言ってました。」
邦丸「夕方6時…要するに一番最後だね。」
竹内「それで10年間、音楽活動したんですけど結局鳴かず飛ばずだったんですね。それで30歳を目前にしてバンドをやめて、「次どうしようか?田舎に帰ろうか?」と思ってる時に、友人の豊ノ島が白鵬と優勝決定戦をやったんですよ。」
邦丸「大横綱、白鵬との優勝決定戦だ。」
※編集注:結果は白鵬の勝利
竹内「今でも覚えてますね。2010年の九州場所。諦めなければ夢は叶うということを友人が体現してくれたので、「じゃあ僕には何ができるんだろう」と思って、こんなに熱くなれる相撲を、もっといろんな人に知ってもらうべきだと、情報を求めて本屋さんに雑誌を探しに行ったんです。でも当時、相撲界は不祥事が相次いで、3誌あった相撲雑誌は2誌休刊してしまったんです。それでベースボール・マガジン社の「月間相撲」を読んだら、素人にはハードルが高いなと思ったんです。もっと分かりやすいものがないかな、ということで、力士を身近に感じてもらえる情報を盛り込んだフリーペーパーを作り始めたんです。」
邦丸「相撲雑誌「TSUNA」の表紙には「ゼロから始める」って書いてあるね。」
竹内「僕たちも読者とともに相撲のオタクになっていけるような、そんなフリーペーパーを目指したんです。」
邦丸「そこに能町みねこさんが書くようになったりしたわけだ。本当に当時は不祥事が色々あって、相撲の人気がない時に始めたんだよね。」
竹内「そうなんです。素人だった僕はフリーペーパーがどのように運営されているのか勉強せずに「相撲ってこんなに面白いんだ、じゃあ知ってもらおう」という情熱だけで作り始めてしまったから、のちのち広告が必要だということに気づいたんです。「あれ?これ0円で配ってたら儲かんないな、次の印刷代どうするんだよ?」っていうような状況になったわけです。それで懸賞旗を出してる会社を放送中にメモして、いろんな会社の窓口に電話したんですけど、〇〇さんには「検討の余地がありません」と直接言われました。」
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「くにまる食堂」は平日朝11~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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