ロシアによるウクライナ侵攻から1年。青木「ウクライナの人たちは実は2014年からもう、戦時なんだと言っている」

ロシアによるウクライナ侵攻から1年。青木「ウクライナの人たちは実は2014年からもう、戦時なんだと言っている」

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2月24日の大竹まことゴールデンラジオでは、ロシアによるウクライナ侵攻からちょうど1年ということを受けて、様々な記事を紹介し大竹、青木がコメントした。

鈴木アナ「ロシアによるウクライナ侵攻から1年です。国連総会はその前日の23日ロシアの戦争犯罪訴追を決議しまして、141カ国が賛成しました。一方、中国やインドなど32カ国が棄権しロシアや北朝鮮マリなど7カ国が反対したということです。そして、今避難民の皆さんはどんな生活をされているのかという記事もたくさん出ているんですけれども、そもそも避難民とは、難民というのと区別しているのこれどういうわけなんだということなんですけれど、難民は、「1951年難民条約などによって人権・宗教・国籍・政治的意見・あるいは、特定の社会集団に属するという理由で自国にいると迫害を受ける恐れがあるために、他国に逃れ国際的保護を必要とする人々」と定義されていますが、それに対して、避難民というのは、漠然とした定義しかありません。天災や繊細などから避難した人々を意味する。ウクライナから日本に逃れた方々は避難民というくくりで、現在2000人以上が、日本国内で暮らしていらっしゃいます。読売新聞などには、日本滞在の50人の調査がありまして、サイレンが鳴るだけで怖い。子供に友達ができない。などのさまざまな不安を抱えておられます。東京新聞にも、心のケアが課題というふうに出ていまして、じゃあ政府はどんなことをしているのかというのが、朝日新聞に少し出ていますが、政府は日本に引き受け人がいないウクライナの避難者らに対する支援策として、一次滞在できるホテルを確保した上で、受け入れを表明した自治体などとマッチングしてマッチングが成立した人は、現段階で215人ホテルを出た後は1日の生活費として最大2400円を支給しています。支援機関当初半年ほどを想定していましたが、現地情勢が改善しないため、今月22日に生活費の支給をさらに1年延長することを発表しております」

大竹「今、鈴木さんからウクライナ情勢について国連はどう対処しているのか、ウクライナの現実はどうなっているのか、それに対する日本の対処の仕方?避難民の人もだいたい今2185人ですね。以上のことを踏まえて青木さんご意見はありますか?」

青木「いやだから本当に1年早いですよね。当初は、プーチン政権も恐らくもっと簡単にっていうと語弊があるけれども、ゼレンスキー政権を転覆させて親ロ政権みたいなものを作ろうってことだったんでしょう。けれどもこれいろんな論点があって、1番原点なのは、力による武力による現状変更、ましては国境線の変更っていうものを断固容認できないっていうことは、国際社会のコンセンサスにしなくちゃいけないし、今鈴木さんが紹介してくださった国連総会は法的な強制力というか、法的拘束力はないんですけれども、141カ国が賛成をしたということなので、概ね国際社会の思いはあるんだけれども、でもだからといってこのまま1年を超えて戦争していくっていうことになると、ますます犠牲者は増えてくる。今日の毎日新聞に載ってますけれども、これもまあ1年ってことなんで、ちょっと節目の数字になっちゃうんでしょうけれども、国連人権高等弁務官事務所によると、民間人の死者数は8000人以上。負傷者は13000人。ウクライナ軍の死者数は最大で13000人。ロシア側は一応公式には発表してないんだけれども、最大20万人が死傷をしていて、うち6万人ぐらいが死亡しているのではないかということですよね。これがそのまま戦闘が続くとまださらに増える。ただしさっき言ったように力による現状変更を許さないっていう国際社会のコンセンサスをあるいは、ゼレンスキー政権やウクライナの人々の思いを汲めば、このまま戦い続けるのかということになるわけですよね。だからそういうジレンマみたいなものっていうのを国際社会全体が突きつけられているなという感じはしますよね」

室井「国連のこの141か国がやめろって言ったってどのくらい効くの?

青木「これは一応国際社会の世論調査みたいなもので、さっき言ったように法的拘束力はないので、これによって何か別にロシア側に直接的なプレッシャーをかけることにはならないけれども、ただ国際社会がこう考えてるよねっていうある種の一つの数字っていうことにはなる。ただ一方で、バイデン大統領が今回ウクライナを電撃訪問をして、その後ポーランドで演説をして。民主主義対権威主義というようなことを前面に打ち出しましたけれども、この民主主義対権威主義っていうレトリックだと、世界のおそらく半数以上くらいはなかなか受け入れないところもあるんでしょう。きっとね。だからやっぱりその前の段階の武力によって国境線を変更する?まして、安全保障理事会の理事国がやるっていうようなことは許さないっていうことを国際社会のコンセンサスにしながらどうロシアにもっとプレッシャーかけられるかということになるでしょうね」

大竹「今あんな青木さんがおっしゃったのは、権威主義と民主主義っていう対立構造にすると、世界はどちらかというと権威主義の国もたくさんありますからね。そうなってくると結構反発も呼ぶかもしれない。だから、そうじゃなくて、これは、ロシアが一方的にウクライナを侵略していったっていう観点でこれを捉えないと」

青木「なかなか国際社会は動かない。僕はウクライナ問題の専門家じゃありませんけれども、内外のメディアの報道を見ているとさっき申し上げたようにその武力による現状変更を許さないんだということになってくると、ゼレンスキー政権は、要するにロシアを追い出すまでは戦うんだと。それに合わせて欧米各国も軍事支援する。つい先日は、ドイツの戦車も共有する。場合によっては、これから戦闘機も共有するんじゃないかなんて話になってくると、その気持ちはわかるしそれは必要なことなのかもしれないけれども、現場では亡くなる人がこれからも出る。視野を伸ばせば、もちろんこれに関しては、ロシアプーチン政権の圧倒的な罪ではあるんですけれども、そこに至るまでの国際社会のロシアとの向き合い方っていうのはどうだったのか。あるいは今日でちょうど1年じゃないですか?だけれども、ウクライナの人たちは実は2014年からもう、戦時なんだとクリミア併合されて以降ですよね。そう考えるとクリミア併合っていうある種力による現状変更に日本も含めた国際社会がどれだけきちんと反応できていたのかっていうあたりも反省材料として出てきますよね」

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