村上信五くんと経済クン「元日経新聞記者・ジャーナリスト後藤達也さんに聞く！素朴な経済の質問

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【ジャーナリスト・後藤達也さん】
2004年に日本経済新聞社に入社。記者としてニューヨークの特派員や日銀のキャップを経験しますが、2022年3月に18年つとめた日本経済新聞社を退社。
その後、経済ニュースを「わかりやすく、おもしろく、偏りなく」をモットーに、マーケットの動きをTwitter・YouTube・TikTokなどのSNSで発信。
とにかく速い“速報淡々解説”には注目が集まり、多くのファンを獲得。
Twitterのフォロワーは50万人、YouTubeの登録者数は24万人にのぼる。
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【なぜ日本経済新聞社を退社したのか？】
最近はSNSなど個人で発信できる場所が増えている。そこで自分を試してみたいと考えた。
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【⓵日銀の新総裁となる植田和男さんとはどういう人か？総裁が変わると日本に大きな変化はあるのか？】
総裁が変わると金融政策が変わってくる。日銀は物価の安定を大切にしているので、そのために金融政策をして物価を落ち着かせ、経済活動が支障なく進められるようにしている。総裁が金融政策に関して大きな力を持っている。この10年間、ものすごく金融緩和をしてきたが、物価上昇の目標である２％を達成できていない。まずはこの目標を見直すことから始めるのではないか。段階的に金融緩和を修正していくのでは。
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【⓶日本経済新聞はどう読めば良い？】
確かに日経新聞は読むのが難しい。一面と総合面がすごく大切な誌面なので、まずはそこを読むと良い。見出しと図表をしっかり見る。それをちらっと見るだけでも良い。アプリや電子版もあるので自分に合うものを選ぶと良い。
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【⓷今年の株式市場の動きは？アメリカ１強の時代はこれからも続く？他に伸びてくる国は？】
2021年はすごく株価が上がった。連日のように市場最高値を更新した。しかし、去年はアメリカ株が下がってしまった。株式市場は右肩上がりに上がり続けることはない。すごくインフレになり、アメリカの中央銀行が記録的な利上げを行った。その結果株価がすごく下がってしまった。これは2021年の時点では予測できなかったこと。今年はインフレが落ち着いてきたので上昇基調を探っていく１年になるのではないか。
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【⓸世界的に見て、日本だけ賃金が30年間上がっていない理由は？】
日本の賃金はここ30年ほどずっと横ばい。世界各国と比べてかなり大きな差がついている。日本は雇用を守る会社が多いが、アメリカは会社の売り上げが下がってきたらどんどん解雇する。そのかわりに、活躍している人はどんどん給料を増やす。日本は急に解雇される可能性は低いが、賃金はなかなか上がらない。とはいいつつ、賃金が上がっていかないと消費も減り、経済も回らない。悪循環に陥ってしまう。これだけ物価が上がっているのだから、賃金は上げるべきだ。日本は横並び意識が強いので、みんなが賃金をあげるのであればうちも、という動きが起きてくるかもしれない。
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【⓹値上げラッシュの傾向は今年も続いていくのか？】
ここ数十年になかった値上げが今起きている。円安が進むと、輸入に頼っている食品やエネルギーがかなり高くなってしまう。ただ、去年の秋に比べると少し円高になってきている。しかし数年前に戻るかと言われると、分からない。
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【⓺GAFAM（Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoftの略）の今後をどう予想する？】
10月－12月期決算では５社ともに１年前と比べて減益だった。アメリカの景気の弱さが出てきている。５年後、10年後に今の位置を保てているかと聞かれれば、分からない。優秀な人材も流出しはじめていて、スタートアップに移籍したりしている。10年後はGAFAMにかわるアルファベット５文字が出てきているかもしれない。
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後藤さんの解説、とても分かりやすかったです…！YouTubeやnoteも拝見しましたが、図が多く、可視化されることですっと頭に入ってくるのだなと実感しました。日経新聞をアプリで読まれているという村上さん。私も経済クンを担当し始めてしばらくは読んでいたのですが…またしっかり読むようにしよう…！そして後藤さんのＳＮＳもチェックして楽しく学びます！
坂口愛美