元首相が中国や韓国のスパイだと信じていた…ごく普通の大学生がなぜ「ネトウヨ」団体の代表になったのか?政治学者:秦正樹さんに聞く
2月20日の大竹まことゴールデンラジオは、「陰謀論 民主主義を揺るがすメカニズム」を著した京都府立大学公共政策学部の秦正樹准教授をお招きし、ネトウヨ団体のトップとして活動した意外な経歴を伺った。
大竹「秦さんは現在35歳で大学で准教授を務める政治学者でいらっしゃいますが、関西の大学に通っていた学生時代は、バンドマンで講義にもろくに出ず、もちろん政治に何の関心もなかったそうですね。」
秦「今なぜ自分が准教授をしているのか不思議に思うぐらい授業も出ていなかったし、良くない学生だったんですけども、夏にサークルの部室が暑くて、涼みがてら大きな教室に入ったら、たまたま政治学だったんです。で、暇なので聞いてたら…。」
スタジオ(笑)
秦「きっと僕の授業も学生はこう思ってるんだろうなと思いますが。(笑)聞いてたら結構面白くって、当時、居酒屋タクシーの問題でメディアが官僚のことを叩くんだけど、「なんで官僚はタクシーに乗らないきゃいけないのか分かる?」みたいな事を言ってたんですね。それで「ああ、たしかにな」と思って。まあ豪華な暮らしされてるんだろう、僕らは満員電車なのにと思ったら、「いやそうじゃなくて2~3時まで働いてるからだよ。終電がないからタクシーで帰らざるを得ないんだ。そっちの方が問題じゃない?なんで2~3時までかかるか分かりますか?」って言われて、それはまさに今も問題になってるブラック官僚、ブラック労働で、それをメディアは報じていないと。これはすごくまっとうな授業だったんですが、何も勉強してないので「メディアは嘘をついてる」と、そこだけ頭に残ったんですね。」
大竹「なるほど。」
秦「その後2008年から2009年にかけて政権交代があって、ネットを調べると民主党はドコドコの国の人間に支配されてるらしいとか、裏ではドコドコの組織と深い関係があって外国人参政権を、どうたらこうたらというのが、もういっぱい出てくるわけです。それで「なるほど、世の中はそうだったんだと」いう風に関心を持って、結果的にネット右翼が集まるような団体に身を置くというか、お友達ができるようになって、そういうモチベーションで大学院に進んで。そういう関係の中で、いわゆるネトウヨ系の団体の中で、色々活動していました。」
大竹「民主党の鳩山由紀夫、元首相が中国や韓国のスパイだって本気で信じていらした?」
秦「ええ、疑うことはなかったなと。」
大竹「反日左翼から日本を救わなければいけないと思ってた?」
秦「そうですね。そう思うこと自体は自由なのでいいんですけど、かつての自分も思い出して、ちょっと恥ずかしいなと思うところはあります。」
大竹「そうしてある団体のトップになった?」
秦「そうですね、一応代表という形でした。」
この後、ネトウヨ的な思想に疑問を持ち、政治を本格的に勉強したきっかけを解説。気になる人はradikoのタイムフリー機能でご確認下さい。
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