日銀総裁後任・植田和男の金融政策観

日銀総裁後任・植田和男の金融政策観

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2月14日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、黒田東彦総裁の後任に起用される経済学者の植田和男氏について意見を交わした。

植田和男氏のハイパーインフレ論を正すのが国会議員の役目

政府は2月14日、新たな日銀の総裁に経済学者の植田和男氏を起用する案を国会に提示する見通し。元日銀審議委員の植田氏を起用する人事を固めたことは、市場関係者から驚きを持って受け止められた。

これまで総裁は、日銀出身者と財務省の出身者でほぼ占められてきたため、戦後初の学者出身の総裁となり、サプライズだと言われている。

「田中さん、このニュースはどうご覧になりますか?」(寺島アナ)

「“学者枠”は去年の早い段階から言われていましたが、植田和男さんについては全く念頭にありませんでした。というのも、植田さんは、週刊誌のスキャンダルに巻き込まれていたので、身辺調査でクリアできないと勝手に思っていたんです。でもそれは週刊誌がやりすぎたみたいで、なんの問題もなかったことが分かりました。植田さんはクリーンだったというわけですね。率直に言って、植田さんの名前が出たときは驚きました」(田中氏)

「現在、共立女子大学の教授を務める植田氏はマクロ経済学、国際金融論の専門家と言われていますが、植田氏はどのような金融政策観を持っているのでしょう?」(寺島アナ)

「やはり金融業界寄りと言いますか、20世紀の終わりにゼロ金利解除が問題になった時、植田さんは反対票を投じたのですが、それは当時の金融機関が抱えていた不良債権のことを考えて反対したんですね。植田さんは日本経済全体のことよりも、金融機関の耐力について心配していたんです」

田中氏は、植田氏の金融政策観を問題視する。

「植田氏は、カナダのある中央銀行のレセプションの席で、“今の日銀の短期と長期の金利をコントロールするYCC(イールドカーブコントロール)を続けると、ハイパーインフレになって金融機関に損失を与える”と言ったんです。今の日銀の政策に安易にハイパーインフレと言う心意を正さないといけないですよ。それが国会議員の役目だと思います。ハイパーインフレ論ははっきり言ってトンデモですから。そんな人を日銀総裁にするのは不適切だと思います」(田中氏)


「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~8時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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